苫小牧市のラーメン店「味の大王」が監修したカレーラーメンのカップ麺(めん)がこのほど、全国発売された。札幌の「みそ」、旭川の「しょうゆ」、函館の「塩」を含めた北海道ラーメン4味の一角として、元祖カレー味のラーメンを全国でPRする。
カレーラーメンのカップ麺は、大手食品会社「エースコック」(大阪府吹田市)が商品化した。同社の全国有名ラーメンの企画シリーズで「全国ラーメン店マップ苫小牧編 味の大王 元祖カレーラーメン」として205円(税別)で発売された。カレーラーメンの元祖とされる「味の大王」では、味やパッケージなど商品化に向けて助言してきた。2016年12月から打ち合わせを重ねて、ようやく理想とする商品が完成した。
全国の大手スーパーをはじめ、コンビニエンスストアでも販売される。北海道といえば3味に代表されるラーメンが有名だ。苫小牧のカレーラーメンも徐々に全国に浸透している。苫小牧市内でカレーラーメンをメニューに加えているラーメン店有志で構成している「とまこまいカレーラーメン振興局」を組織し、全国的な広がりを視野に活動を繰り広げている。
よこすかカレーフェスティバルで準優勝の快挙
カレーラーメンは、「味の大王」の創業者が1965年に、北海道のラーメンの3味に加え、新味として開発。苫小牧市には総本店を含む3店舗を展開している。2006年にはセブンイレブンのレンジで調理するカレーラーメンを監修。2010年には明星食品とのタイアップでカレーラーメンのカップ麺を初めて全国発売している。2015年にはインスタントカレーラーメンを全国発売するなど、積極的にPR活動を展開している。
「味の大王」は2017年6月、神奈川県横須賀市で開催したイベント「よこすかカレーフェスティバル」に初出店。全国ご当地カレーグランプリで、「元祖カレーラーメン」が準優勝に輝いた。全国から30軒近くのカレー店やカレーをメニューに採用している飲食店が集結し、唯一のラーメン店が「味の大王」だった。審査は来場者の投票によって行われ、多くの支持を集めて快挙を達成した。
今回発売されたカップ麺は、固形のカレールーを麺の上部に置き、熱湯を注いで溶かしていく。かなりとろみのあるスープになり、カレーの食欲をそそる香りを漂ってくる。麺の食感に加え、濃厚なカレースープによって、ボリューム感もある。実店舗のメニューと同じく、ワカメが入っており絶妙なマッチングを見せ、かなりの部分を再現している。