ブランド総合研究所(東京)はこのほど、国内47都道府県と1000の市区町村を対象にした「地域ブランド調査2017」の結果を発表した。都道府県の1位が北海道で2009年に調査項目に加えてから9年連続の1位。市町村では2位が函館市、3位が札幌市で上位にランクインした。
スポンサーリンク

北海道では点数が下げ止まり、上昇に転じている
北海道は調査を開始以降、全て首位の座をキープしている。2位は京都府でこちらも9年連続の2位。1~10位までの都道府県の顔ぶれは咋年と同じだ。北海道は首位とはいえ、各調査項目を総合した点数が昨年まで下降傾向が見られたが、今回の調査で大きく上昇に転じている。
北海道の魅力度が全国一なのは、インバウンド(訪日外国人)の増加にも顕著に表れている。観光庁が発表した2016年のインバウンドの宿泊数では北海道が3位で692万人、京都府が4位で482万人となっている。1位が東京都で1806万人、2位が大阪府の1026万人で都市規模の大きい自治体となっている。
「地域ブランド調査2017」は、ブランド総合研究所が年1回実施している。2006年に調査を開始し、今回で12回目。調査対象は47都道府県、全791市(2017年4月末現在)・東京23区・地域ブランドへの取り組みに熱心な186町村を加えた1000市区町村を対象にした。
2017_pref_ranking京都・函館・札幌各市で2008年からトップ3を独占
市町村別では、今回の調査で北海道の函館市が2位、札幌市が3位と続いた。1位は京都市となっている。この3市とも2008年の調査から10年間、トップ3を独占している。10年間で1位を獲得したのは札幌市と函館市が各4回、京都市が2回となっている。長年、魅力的な都市として高評価を得ている。4位に小樽市、9位に富良野市がランクインし、トップ10に北海道が最多の4都市を占めている。
2017_city_ranking今回の調査の点数では京都市が48.1点、函館市が47.7点、札幌市が47.0点。この3市は前年よりも点数が上昇しており、点差も急接近している。2016年調査では1位が函館市、2位が京都市、3位が札幌市だった。
【調査概要】
調査方法:インターネット
回答者:20~70代の消費者を男女別、各年代別、地域別に均等に抽出
有効回答数:30,745人(1人が20地域について回答=地域ごとの回答者数平均は580人)
調査対象:全国1000市区町村と47都道府県
調査期間:2017年6月23日~7月14日
調査項目:認知・魅力・情報接触・観光意欲・居住意欲など78項目
函館市は観光資源と海産物を中心としたグルメがバランスよく混在している港町。札幌市は195万人の全国5大都市という大都会でありながら、自然環境やグルメなどの食材も豊富だ。京都市はインバウンドの聖地ともいわれるほど、歴史的建造物が点在している。3市は東京や大阪にない魅力が、上位を占めている要因になっている。