任期満了に伴う和歌山県那智勝浦町長選が12月19日に告知された。同24日に投開票を行う。立候補したのはともに無所属で、前町教育長の森崇氏(67)と、3選を目指す現職の寺本真一氏(64)の2人。立候補者の詳細や選挙戦の予想などを伝える。
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那智勝浦町長選速報
森 崇氏 得票数5997 当選
寺本 真一氏 得票数3240
※12月24日19時半=投票率69.00%(確定)
立候補者2人のプロフィルや主な経歴など
森氏は大阪市立大を卒業後、1975年に和歌山県庁へ就職。県庁では観光局長、企画部長など要職を歴任しており、豊富な行政経験がある。危機管理監として、2009年に全国的な鳥インフルエンザが流行した際、県内の対策などに奔走した。11年から17年8月まで那智勝浦町教育長を務めた。
寺本氏は中京大法学部を卒業後、和歌山県警に就職。その後、民間企業や農業などを経て那智勝浦町議となった。2010年の小嶋英嗣町長の死去に伴う町長選で初当選した。11年の紀伊半島水害で妻と長女を亡くした。再選した13年町長選も新人との一騎打ちでわずか300票差の接戦だった。
◇森 崇(もり・たかし)氏
生年月日:1950年1月
出身地 :和歌山市
出身校 :大阪市立大
主な経歴: 那智勝浦町教育長、和歌山県危機管理監
◇寺本 真一(てらもと・しんいち)氏
生年月日:1953年3月5日
出身地 :和歌山県那智勝浦町
出身校 :中京大法学部
主な経歴: 那智勝浦町長(2期)、那智勝浦町議(3期)
両候補の主な公約や主張など
▽森氏
・町政刷新。現町長は町議会・職員・町民らとの関係が悪化し、町政停滞になっている
・信頼回復と対話を重視し、住民主体の活気あるまちづくり
・町の財政に配慮し、役場庁舎と消防庁舎の移転を具体的に検討
・観光と農林水産業の町の基幹産業の本格的な見直し
・中学校の給食の早期実現、子育て環境の充実に取り組む
▽寺本氏
・町政のトップとして2期8年の実績
・2011年紀伊半島水害で被害を受けた那智川の改修を終えた
・町立温泉病院を2018年4月に開院の方向性をつけた実績
・市場の冷蔵庫などの施設の安定運用をしてきた実績
・紀伊勝浦駅へエレベーターを設置し、高齢者らの利便性を高めた
選挙の争点や情勢などを解説
那智勝浦町長選の焦点は、町政の継続か刷新化が問われる。2009年は400票差、13年が300票差という接戦で寺本氏が制している。森氏には県とのパイプ役にも期待され、豊富な行政マンとしてのキャリアが大きなポイントだ。今回も接戦になる可能性が高い。
12月24日の投票時間は7~19時(一部投票所は異なる)で、町内26投票所で行う。20時から「町体育文化会館」で即日開票する。12月18日現在の選挙人名簿登録者数は1万3653人(男6290人、女7363人)。