任期満了に伴う岡山県美作市長選挙は3月11日、告示された。投開票は同18日。立候補者はいずれも無所属で、新人で元同市職員の大沢伸三氏(61)と、再選を目指す現職の萩原誠司氏(61)の2人。現職と新人の一騎打ちになった。立候補者の詳細や情勢予想などを伝える。
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大沢 伸三氏△ 得票数7713
萩原 誠司氏◎ 得票数8002 当選
※情勢予想で◎=有力、〇=やや有力、△=やや苦戦、無印=評価対象外
※投票率65.69%
美作市長選挙は、現職の萩原氏が大沢氏を破り、再選を果たした。
期日前投票者数は7222人(男3114人、4108人)だった。
美作市長選の争点は、少子高齢化による人口減少対策。子育て支援策、高齢者福祉などの施策がポイントになる。県内で最も人口が少ない市であり、わずかな負債から財政破たんを起こす可能性もある。引き続き、財政健全化へ向けた高い意識づけも必要だ。
情勢を予想すると、1期目で財政健全化へ向けて強力なリーダーシップを発揮した現職の萩原氏の再選が有力。大沢氏の苦戦が予想される。
3月18日の投票時間は7~18時で、即日開票する。3月1日現在の選挙人名簿登録者数は2万4375人(男1万1500人、女1万2875人)。
▽期日前投票
期間:3月12日~17日
時間:8時半~20時
投票所:美作市民センターほか各総合支所
▽美作(みまさか)市メモ
位置:岡山県北東部に位置し、兵庫と鳥取両県に隣接
人口:2万8193人(2018年2月28日現在)
特色:県内で最も人口が少ない市
名産品:黒大豆の生産日本一
◇大沢 伸三(おおさわ・しんぞう)氏
生年月日:1949年5月18日
出身地 :岡山県美作市
出身校 :岡山県立林野高
主な経歴 : 特産館みまさか社長、美作市農林部長、田園観光部長
岡山県立林野高を卒業。民間企業勤務を経て、1973年に旧美作町役場に採用された。06年に合併し、美作市が誕生後、同市農林部長、田園観光部長などを歴任。10年3月に退職した。豊富な行政経験を元に、同年5月には農作物を直売する同市の第三セクターの「特産館みまさか」の社長に就任し、経営全般に携わってきた。
◇萩原 誠司(はぎわら・せいじ)氏
生年月日:1956年4月28日
出身地 :岡山県西粟倉村
出身校 :東京大教養学部
主な経歴 : 美作市長(1期)、岡山市長(2期)、衆院議員(1期)
東京大教養学部を卒業後、プリンストン大大学院(米国)修了。1980年に通産省(現経産省)に入省した。退官後の99年に自民、社民の推薦で岡山市長選に初当選して2選を果たした。2期目途中の05年に自民党の要請を受け、衆院選に出馬し、比例中国ブロックで復活当選した。10年平成帝京大教授に就任、14年美作市長選で初当選した。
▽大沢氏
「市民生活に密着した施策を優先して取り組みたい」
・教育環境を充実させるため、エアコンの導入や図書館を充実させる
・人口減少の対策として子育て支援を充実させる
・定住や移住を促進させる施策を行う
▽萩原氏
「美作市をもっと住みやすいまちにしていきたい」
・財政健全化への道筋をつけた1期目の実績
・人口減少対策などまちの活性化
・定住や移住へ向けた魅力ある住みよいまちづくり
▽2014年3月31日=投票率65.56%
萩原 誠司氏 得票数9517 当選
内海 健次氏 得票数3719
岡野 鉄舟氏 得票数3136
現職の死去に伴う前回の美作市長選は、新人による三つどもえ戦となった。萩原氏が大差で元美作市議会議長の内海氏ら2候補を下して初当選を果たした。