任期満了に伴う静岡県東伊豆町長選挙は3月13日、告示された。投開票は同18日。立候補者はいずれも無所属で、新人で同町議の村木脩氏(71)と、4選を目指す現職の太田長八氏(67)の2人。立候補者の詳細や情勢予想などを伝える。
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村木 脩氏△ 得票数3177
太田 長八氏〇 得票数3509 当選
※情勢予想で◎=有力、〇=やや有力、△=やや苦戦、無印=評価対象外
※投票率34.98%
東伊豆町長選挙は、現職の太田氏が村木氏を破り、4選を果たした。
東伊豆町長選の争点は、現職の太田氏の推進する事業の整備計画と3期12年の町政評価だ。2006年以来12年ぶりの選挙戦で、町民が審判を下す。
町政は現在、審議をめぐって紛糾している。町は稲取港に農水産物の直売所を2018年度中に整備する計画だが、1月の臨時町議会で予算案の取り下げが決まった。事業内容に疑問を抱いた町議らが反対を表明し、計画反対派の議員が村木氏を擁立した。選挙戦の構図は、直売所を推進する太田氏VS反対する村木氏となる。
情勢を予想すると、現状で両氏の支持勢力が拮抗(きっこう)しているとみられる。直売所の整備計画が臨時町議会で不成立になり、過半数の町議が村木氏を支持することが濃厚だ。ただし、村木氏は高齢とあってフレッシュ感を出せないのが、ウイークポイントだ。
3月18日の投票時間は、7~18時まで町内9カ所で行われる。19時半から同町役場で即日開票し、大勢判明は20時半ごろになる見込み。3月12日現在の選挙人名簿登録者数は1万1168人(男5325人、女5843人)。任期満了日は3月25日。
▽期日前投票
期間:3月14日~17日
時間:8時半~20時
投票所:東伊豆町役場ほか
▽東伊豆町メモ
位置:静岡県の伊豆半島東岸にあり、伊東市や伊豆市などに隣接
人口:1万2457人(2018年2月28日現在)
特色:自然に恵まれ6つの温泉郷がある。風力発電も有名
名産品:キンメダイやイセエビ、ミカンやワサビなど
◇村木 脩(むらき・おさむ)氏
生年月日:1946年8月16日
出身地 :静岡県東伊豆町
出身校 :法政大
主な経歴 : 東伊豆町議(3期)、同町議会議長、同町総務課長、同建設課長
法政大を卒業。1970年に東伊豆役場に採用された。同町総務課長や建設課長などを歴任。同町議を3期務め、町議会議長も務めた。町長選は初出馬となる。
◇太田 長八(おおた・ちょうはち)氏
生年月日:1950年12月20日
出身地 :静岡県東伊豆町
出身校 :東京理科大
主な経歴 : 東伊豆町長(3期)、同町議(3期)、一級建築士
東京理科大を卒業。一級建築士を取得し、太田設計事務所を設立した。東伊豆町議を3期務めた後、06年の同町長選に初当選。10年と14年はいずれも無投票だった。
▽村木氏
「3期連続無投票を反対する町民の声もあり、物を造るより人に対する政治が必要。効率のよい町政運営のため、財政を見直す」
・稲取漁港農水産物直売所の建設は不明点多く反対
・にぎわいを創出するため、子育て支援策を拡充
・1次産業や観光業などの後継者を育成
▽太田氏
「現在、計画中の事業が町の将来性に大きな影響を与える。これを推進させたい」
・地域経済の活性化のため、稲取漁港農水産物直売所を建設
・3期12年で培った人脈と経験を町政運営に生かす
・人口減少対策の推進や農免道路の整備
前回の東伊豆町長選は2014年3月11日に行われ、太田氏が2選連続無投票で3選を果たした。