任期満了に伴う新潟県田上町長選挙は5月29日、告示された。投開票は6月3日。立候補者はいずれも無所属の新人で▽元町議の笹川修一氏(61)▽元町議の今井幸代氏(33)▽元会社役員の佐野恒雄氏(71)▽元町議の皆川忠志氏(69)の4人。佐藤邦義町長(76)は5期目の今期限りで引退する。田上町長選挙の立候補者の公約や政策、経歴、情勢予想、投票・開票の結果速報を伝える。
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目次
田上町長選挙2018の開票速報・投票率速報・情勢予想
笹川 修一氏△ 得票数 936
今井 幸代氏〇 得票数2513
佐野 恒雄氏△ 得票数2809 当選
皆川 忠志氏△ 得票数 986
※◎=確実 〇=有力 △=善戦 無印=対象外
※投票率71.04%
新人4氏が乱立した田上町長選は、佐野恒雄氏が初当選した。
【前回2014年田上町長選挙の状況】
▽5月27日執行=投票率69.8%
佐藤 邦義氏(72)=現 得票数4569 当選
小林 寿宏氏(64)=新 得票数1374
皆川 忠志氏(65)=新 得票数1325
※年齢は当時
【候補者のスコアリング】(P=ポイント)
▽笹川 修一氏
①公約や主張=2.5
②経歴=3
③支持基盤=2.5
=合計8.0P
▽今井 幸代氏
①公約や主張=3
②経歴=3
③支持基盤=3
=合計9.0P
▽佐野 恒雄氏
①公約や主張=3
②経歴=2.5
③支持基盤=2.5
=合計8.0P
▽皆川 忠志氏
①公約や主張=3
②経歴=3
③支持基盤=2.5
=合計8.5P
※候補者のスコアリングは5段階評価で15点満点
※「11P~=◎」「9P~=〇」「7P~=△」
※採点は当サイト独自調査による
田上町長選挙2018の有権者や投票、田上町の詳細
6月3日の投票は、7~20時に町内8カ所の投票所で行い、21時から「田上町総合保健福祉センター」で即日開票する。5月29日現在の選挙人名簿登録者数は1万440人(男5010人、女5430人)。任期満了日は6月21日。
▽期日前投票
期間:5月30日~6月2日
時間:8時半~20時
投票所:田上町役場1階会議室
田上町の町制施行は1973年8月1日。2003年に三条市、栄町、下田村との4市町村による合併に関し、住民への調査を行った結果、反対多数で否決した。現状、近隣の自治体との合併の動きはない。
田上町では、少子化対策に向けたさまざまな取り組みを行っている。「新婚世帯家賃支援事業」「新婚・子育て世帯向け個人住宅取得資金利子補給金」など、町政の中心事業として展開している。
観光地としては湯田上温泉が有名でホテル・旅館、日帰り入浴施設がある。春には登山シーズンの開幕に先立ち、「護摩堂山開き」が歴史的な様式にのっとって執り行われる。初夏には「あじさいまつり」も大きなイベントとして注目されている。
▽田上町メモ
位置 | 新潟市の南東 |
面積 | 31.71㎢ |
隣接 | 加茂市、新潟市、五泉市 |
人口 | 1万1920人(2018年4月30日現在) |
観光地 | 湯田上温泉、護摩堂山あじさい公園、日帰り温泉「ごまどう湯っ多里館」 |
名産品 | タケノコ、モモ、梅 |
有名人 | 松山勘十郎(プロレスラー) |
田上町長選挙2018の争点や情勢、当落予想を解説
田上町長選の争点は、急速に進行する少子高齢化による人口減少対策。各候補も将来的なまちの衰退を防ぐため、子育て支援策や地場産業の活性化などを公約や政策として主張している。
笹川氏は候補者の中でただ一人の野党系で、現町政との対立を明確にして選挙戦を展開している。一方で今井氏は佐藤町長から後継指名を受け、町政の継続を前面に打ち出している。
佐野氏は佐藤町長の後援会長を務め、今井氏との間で支持層が分裂する可能性も出ている。皆川氏は町議会の最大会派である「町政クラブ」が支えている。
情勢を予想すると、4氏が乱立する展開になり、激戦になる公算も大きい。今井氏は佐藤町長の後継指名を受け、自民の推薦も得ている。初出馬となった2011年の町議選では740票でトップ当選した経緯もあり、やや優位な展開が予想される。
田上町長選挙2018の立候補者のプロフィールや経歴など
笹川 修一(ささがわ・しゅういち)氏
生年月日:1957年1月9日
出身地 :新潟県田上町
出身校 :城西大経済学部
主な経歴 :不動産賃貸業、田上町議(1期)、大手スーパー副店長
城西大経済学部を卒業。流通大手のイトーヨーカドー丸大柏崎店副店長、同長岡店の副店長を務めた。2015年の田上町議選に出馬して初当選した。
今井 幸代(いまい・さちよ)氏
生年月日:1984年11月7日
出身地 :新潟県田上町
出身校 :新潟県立三条東高
主な経歴 : 田上町議(2期)、リクルート社員
新潟県立三条東高を卒業後、血液の病気のため、1年間の療養生活を送る。その後、リクルートを経て、11年田上町議選で初当選し、14年に再選。
佐野 恒雄(さの・つねお)氏
生年月日:1947年5月6日
出身地 :新潟県田上町
出身校 :上智大経済学部
主な経歴 : 佐藤邦義町長後援会長、会社役員
1970年に上智大経済学部を卒業。会社役員を経てふるさと創生事業の「YOU・遊らんど」の企画・立案実行委員長。2006年から佐藤邦義後援会長に就任。
皆川 忠志(みながわ・ただし)氏
生年月日:1949年5月31日
出身地 :新潟県田上町
出身校 :中央大経済学部
主な経歴 : 田上町議(2期)、同町議会議長、NTT東日本社員
1973年に中央大経済学部を卒業し、74年に日本電信電話公社(NTT)に入社。民間会社勤務を経て2011年に田上町議選に初当選。15年の同町長選は落選した。
田上町長選挙2018の立候補者の主な公約・政策・主張
▽笹川 修一氏
「田上町長選挙は町長が選ぶのではなく、町民が選ぶもの。私の武器は政策で、強みが発信力と行動力」
- 町が推進する「道の駅」建設計画の見直し
- 「ハコモノ」行政を見直し、財政の健全化を図る
- 湯田上温泉、護摩堂山を中核とする観光の活性化
▽今井 幸代氏
「(佐藤町長の後継指名は)この町で活動している若い世代に期待している表れで、まちの将来を担っていきたい」
- 20年後の田上で人口1万人を維持
- 人口減少対策として、子育て支援を拡充
- 教育関連の施策を推進させる
▽佐野 恒雄氏
「佐藤町長が引退されるので出馬を決意した。人口減少対策を大きな課題とし、子育て支援などを拡充させたい」
- 町民が講師の小学生を対象として無料学習塾を開設
- 特養施設への待機ゼロを目指す
- 交通弱者対策として、町営の巡回バスを導入
▽皆川 忠義氏
「5期20年間にわたる多選による閉そく感を打破し、町政の刷新を図りたい。役場を町内最大のサービス会社にする」
- 国道403号パイパス全面開通を見据えた経済・観光施策
- 定住、移住などの居住施策を推進
- 自立できるまちづくり目指す
2018年6月3日投開票の注目選挙一覧
当サイトでは田上町長選挙以外にも、6月3日に執行されるそのほかの注目選挙も掲載している。
・二本松市議会議員選挙2018結果速報 立候補者の当落、情勢予想や投開票
・田上町長選挙2018結果速報 最年少町長へ33歳の今井幸代氏が出馬
・岩沼市長選挙2018結果速報 菊地啓夫氏の経歴や政策、情勢予想