任期満了に伴う東京都杉並区長選挙は6月17日、告示された。投票は同24日で開票が25日。立候補者はいずれも無所属で、営業コンサルタントで新人の南俊輔氏(33)、3選を目指す現職の田中良氏(57)、弁護士で新人の三浦佑哉氏(34)、元同区議で新人の木梨盛祥氏(68)の4人。杉並区長選の立候補者の公約や政策、経歴、情勢予想、投票・開票の結果速報を伝える。
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目次
杉並区長選挙2018の開票速報・投票率速報・当選予想
南 俊輔氏 得票数 5467
田中 良氏〇 得票数73233 当選
三浦 佑哉氏△ 得票数37067
木梨 盛洋氏△ 得票数29806
※◎=確実 〇=有力 △=善戦 無印=対象外
※投票率32.02%
杉並区長選は、現職の田中良氏が3新人を破り、3選を決めた。
前回2014年杉並区長選挙の状況】
▽2014年6月29日執行=投票率28.79%
田中 良氏(53)=現 得票数56342 当選
佐々木 浩氏(49)=新 得票数33064
堀部 康氏(43)=新 得票数19775
山崎 一彦氏(70)=新 得票数14961
根上 隆氏(64)=新 得票数 989
※年齢は当時
【候補者のスコアリング】(P=ポイント)
▽南 俊輔氏
①公約や主張=2.5
②経歴=2
③支持基盤=1.5
=合計6.0P
▽田中 良氏
①公約や主張=3
②経歴=3.5
③支持基盤=3.5
=合計10.0P
▽三浦 佑哉氏
①公約や主張=3
②経歴=3
③支持基盤=2.5
=合計8.5 P
▽木梨 盛祥氏
①公約や主張=2
②経歴=3
③支持基盤=2
=合計7.0 P
※候補者のスコアリングは5 段階評価で15点満点
※「11P~=◎」「9P~=〇」「7P~=△」
※採点は当サイト独自調査による
杉並区長選挙2018の有権者や投票、杉並区の詳細
6月24日の投票時間は7~20時で、区内67カ所の投票所で行い、翌25日8時40分から「荻窪体育館」で開票する。6月16日現在の選挙人名簿登録者数は48万2861人(男22万9257人、女25万3604人)。任期満了日は7月10日。
▽期日前投票
期間:6月18日~23日
時間:8時半~20時
投票所:14カ所
- 杉並区役所中棟6階第4会議室
- 阿佐谷地域区民センター3階
- 井草地域区民センター2階
- 永福和泉地域区民センター2階
- 荻窪地域区民センター2階
- 高円寺地域区民センターセシオン杉並3階
- 高井戸地域区民センター3階
- 西荻地域区民センター3階
- 西荻南区民集会所地下1階
- 本天沼区民集会所2階
- 高円寺北区民集会所1階
- 方南区民集会所2階
- 久我山会館1階
- 浜田山会館2階
杉並区は1932年10月1日に東京市の市域拡大に伴い、杉並町、和田堀町、井萩町、高井戸町の4町の合併によって発足。47年5月3日の地方自治法施行によって、東京都杉並区が特別区になる。
アニメの産業振興に熱心で、区役所の部署に「産業経済課アニメ係」がある。全国の自治体でアニメを部署にしたのは杉並区が初めて。全国に約400あるとされるアニメの制作スタジオで、区内に70スタジオが集中。アニメの一大集積地となっている。
住宅地として、JR中央線沿線の高円寺、阿佐ケ谷、荻窪、西荻窪が人気の高いエリア。幅広い階層の住民が在住している。ごみ処理場建設の反対をめぐり、江東区と激しい争いを演じた昭和の「東京ごみ戦争」が有名。高井戸周辺は慢性的な交通渋滞の名所だ。
▽杉並区メモ
位置 | 東京都の特別区の一つで、23区西部にある |
面積 | 34.06㎢ |
隣接 | 世田谷区、渋谷区、中野区、練馬区、三鷹市、武蔵野市 |
人口 | 56万8313人(2018年6月1日現在) |
観光地 | 「大宮八幡宮」は源頼義により建立され、武蔵国の三大宮の一つで「多摩の大宮」とも呼ばれ、子育て・安産に特に御利益があるとされ、遠方からも多数の参拝客が訪れる |
名産品 | 露地野菜(トマト・枝豆・葱・キャベツ)、 葉ボタン |
有名人 | 宮崎駿(アニメーション監督)、大沢誉志幸(ミュージシャン)、大貫妙子 (ミュージシャン)、後藤久美子(女優) |
杉並区長選挙2018の争点や情勢、予想を解説
杉並区長選の争点は、現職の田中氏の2期8年の区政運営の評価。田中区政下では区立施設の再編が浮上し、保育園の民営化や児童館の廃止方針などを計画。子育て環境の変革の是非が問われている。
田中氏が区政の継続に対し、3新人が刷新を前面に打ち出し、激しい舌戦を展開している。前回2014年も5候補が乱立する選挙戦となり、田中区政を4新人が刷新する対立の構図となったが、田中氏が圧勝している。
情勢を予想すると、今回の選挙戦も田中氏が優位に進め、3選が有力視されている。自公の区議の大半が田中氏を支持している。三浦氏は共産党の支援を受けているが、支持層が限定的。南、木梨両氏は支持基盤の弱さから苦戦が予想される。
杉並区長選挙2018の立候補者のプロフィールや主な経歴など
南 俊輔(みなみ・しゅんすけ)氏
生年月日:1984年9月12日
出身地 :埼玉県飯能市
出身校 :成蹊大工学部
主な経歴 : 営業コンサルタント
成蹊大工学部を卒業。印刷会社、病院向けサービスの営業など数々の仕事を経験。2011年に当時居住していた中野区の区議選(定数42)に出馬したが、得票数で60人の立候補者中56番目で敗れた。
田中 良(たなか・りょう)氏
生年月日:1960年11月4日
出身地 :東京都杉並区
出身校 :明大政治経済学部
主な経歴 : 杉並区長(2期)、都議(5期)、杉並区議(1期)、テレビ東京社員
明大政治経済学部を卒業。1984年にテレビ東京に入社した。90年衆院選(旧東京4区)で落選後、91年の杉並区議選で初当選。93年都議選に初当選し、連続5選を果たした。10年の杉並区長選で初当選し、14年に再選した。
三浦 佑哉(みうら・ゆうや)氏
生年月日:1983年6月30日
出身地 :京都市
出身校 :明大法科大学院
主な経歴 : 弁護士(杉並総合法律事務所、代々木総合法律事務所)
中央大法学部を卒業後、明大法科大学院を修了。2011年12月に弁護士登録(第2東京弁護士会)をし、自由法曹団、日本労働弁護団などに所属した。主に労働問題を担当している。現在は杉並総合法律事務所所属。
木梨 盛祥(きなし・もりよし)氏
生年月日:1950年2月25日
出身地 :静岡県伊東市
出身校 :専大商学部
主な経歴:杉並区議(10期)、衆院議員秘書、損害保険会社
専大商学部を卒業後、損害保険会社に1年間勤務。その後、衆院議員秘書などを経て25歳で当時最年少の杉並区議選で初当選し、10選を果たした。とんねるずの木梨憲武はいとこで、過去には選挙応援にも駆けつけた。
杉並区長選挙2018の立候補者の主な公約・政策、主張
南 俊輔氏
- 子育て支援を最優先に取り組む
- 出産一時金を増額して、2020年までに区内の出生率を2.0に上げる
- 自宅、店舗前にごみ箱を設置したら費用を支払い環境美化に努める
田中 良氏
- 待機児童ゼロなど2期8年の区政運営の実績
- 若者が希望通りに結婚し、子育てできる環境づくり
- 区民の生活向上のため、政治家として言うべきことを言う
三浦 佑哉氏
- 高円寺の区立小中一貫校校舎の建設、公園を造成した保育園建設の反対
- 国民健康保険料、介護保険料を値下げし、給付型の奨学金をつくる
- 児童館の廃止や保育園の民営化は反対
木梨 盛祥氏
- 区長報酬の30%カット、区長公用車の廃止
- 区長公用車で選挙応援や深夜使用を繰り返すのは言語道断
- クリーンで透明性のある区政運営に刷新していく
2018年6月24日執行の注目選挙一覧
当サイトでは杉並区長選挙以外にも、6月24日に執行されるそのほかの注目選挙も掲載している。
・滋賀県知事選挙2018結果速報 情勢予想は三日月大造氏の再選が有力か
・五所川原市長選挙2018結果速報 平山、佐々木両氏の新人対決の情勢は
・津南町長選挙2018開票速報 31歳の桑原悠氏が全国最年少町長を目指す
・六ケ所村長選挙2018開票速報 遠藤順子医師が「負け戦」に臨む理由は
・加古川市長選挙2018開票速報 岡田康裕VS岸本勝両候補の一騎打ち
・宮津市議会議員選挙2018開票速報 15人の立候補者の当落や情勢予想
・米子市議会議員選挙2018開票速報 28人の立候補者の当落や情勢予想
・加古川市議会議員選挙2018開票速報 35人の立候補者の当落や情勢予想