任期満了に伴う大分県国東(くにさき)市長選挙は2月17日、告示された。投開票は同24日。立候補者はともに無所属で、3選を目指す現職の三河明史氏(70)、新人で元キャセイパシフィック航空(香港)客室乗務員の酒匂法子氏(50)の2人。国東市長選挙の立候補者の公約や政策、経歴、情勢予想、投票・開票の結果速報を伝える。
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目次
国東市長選挙2019の開票速報・投票率速報・当選予想
三河 明史氏〇 得票数11166 当選
酒匂 法子氏△ 得票数 3977
※◎=確実 〇=有力 △=善戦 無印=対象外
※投票率62.77%
国東市長選は、現職の三河明史氏が新人の酒匂法子氏を破り、3選を決めた。
【前回2015年国東市長選挙の状況】
▽2015年2月22日執行=投票率73.66%
三河 明史氏(66)=現 得票数11443 当選
阿部 新咲氏(60)=新 得票数 5516
※年齢は当時
【候補者のスコアリング】(=ポイント)
▽三河 明史氏
①公約や主張=3
②経歴=3
③支持基盤=3
=合計9.0P
▽酒匂 法子氏
①公約や主張=3.5
②経歴=2
③支持基盤=2.5
=合計8.0P
※候補者のスコアリングは5 段階評価で15点満点
※「11P~=◎」「9P~=〇」「7P~=△」
※採点は当サイト独自調査による
国東市長選挙2019の有権者や投票、国東市の詳細
2月24日の投票は、7~19時に市内18カ所の投票所で行い、20時15分から「アストくにさき」で即日開票する。2月16日現在の選挙人名簿登録者数は2万4760人。
▽期日前投票
期間:2月18日~23日
時間:8時半~20時
投票所:4カ所
- 国見生涯学習センター「みんなんかん」
- アストくにさき マルチホール
- 武蔵保健福祉センター
- 安岐総合支所 保健センター
▽国東市メモ
位置 | 大分県北東部の国東半島東部にある |
面積 | 318.10㎢ |
隣接 | 豊後高田、杵築各市、姫島村(海を挟む) |
人口 | 2万8114人(2019年1月末日現在) |
観光地 | 岩戸寺の宝塔(重要文化財)、泉福寺の開山堂(仏殿が重要文化財) |
名産品 | タチウオ、くにさき姫ダコ、ミカン、干物 |
有名人 | 藤波辰爾(プロレスラー)、尾鼻春夫(スーパーボランティア) |
国東市長選挙2019の立候補者のプロフィールや主な経歴など
◇三河 明史(みかわ・あきふみ)氏
生年月日:1949年1月16日
出身地 :大分県国東市
出身校 :同志社大法学部
主な経歴 : 国東市長(2期)、国鉄、大分県庁
同志社大法学部を卒業。国鉄(現JR)に入り、九州総局などで勤務。1974年に大分県庁に採用され、大分国際貿易センターに勤務した。2011年に国東市長選で初当選した。15年には大差で再選を果たしている。
◇酒匂 法子(さこう・のりこ)氏
生年月日:1968年8月21日
出身地 :大分県国東市
出身校 :武庫川女子短大家政科
主な経歴 :外資系航空会社客室乗務員
1989年に武庫川女子短大家政科を卒業。スポーツクラブ勤務などを経てアイルランドに留学した。キャセイパシフィック航空(香港)の客室乗務員として、1996~2014年の18年間の勤務歴がある。
国東市長選挙2019の立候補者の主な公約・政策、主張
▽三河 明史氏
「地方創生に近道はない。企業誘致に加え、子育て支援や教育環境の整備を着実に進めてきた事業をさらに充実させたい。人口減少対策は志半ばだ。国東の未来を築きたい」
- 安心して暮らせるまちづくりの実現を目指す
- 小中学校へのエアコンの設置
- 外国語教育の充実やICT教育の推進
- 六郷満山文化への観光客の誘致
- インターネット、ケーブルテレビなどの通信網の整備
▽酒匂 法子氏
「予算の規模からいえば、隣の豊後高田市よりも大きいが、市民生活は良くならないのが現状。市民の皆さんに住んでいて、喜んでもらえるような市政づくりを目指したい」
- 市長報酬を50%削減(月額約40万円、1期の退職金814万円に)
- 国東市民病院に常設の産婦人科を設置し、出産費用を補助
- 高校生までの医療費を無償化、小中学校の学校給食費の無償化と質の向上
- モバイルn「5G」を導入して通信速度のアップ
- 市の積極的な情報公開や100円バスの運行実施
国東市長選挙2019の争点や情勢、予想を解説
国東市長選の争点は、少子高齢化に伴う人口減少の防止策。同市は深刻な「消滅自治体」に挙げられている。2010~15年の人口減少率が約3500人で、この10年間で5000人以上が減少している。このままだと、40数年後に人口がゼロになり、消滅する可能性が高まっている。
持続可能な自治体として、魅力あふれる市のブランディング力を高める施策が重要になる。観光や産業振興などを通して、定住・移住に向けたまちづくりをしなければならない。両氏とも実現性の高い市の振興策を訴えるかが焦点にもなる。
市内にある大分空港を活用した観光客の交流人口の増加も関心が高いポイントだ。国東半島にある各観光スポットへいかに観光客の導線をつくって、市の魅力を国内外に発信していくかも重要になる。
情勢を予想すると、支持母体の強さがある現職の三河明史氏が優勢との見方だ。ただ、2期8年の市政運営で人口減少の具体策を見いだせない現職の三河氏に対し、刷新を望む声も出ている。高齢な点を踏まえ、酒匂法子氏への支持層も侮れない。ただし、市議経験のない酒匂氏の市政運営について、未知数との指摘も出ている。
2019年2月24日執行の注目選挙一覧
当サイトでは国東市長選挙以外にも、2月24日に執行されるそのほかの注目選挙を順次、掲載していく。
・山ノ内町長選挙2019 現職の竹節義孝氏vs元副町長の小林央氏の対決
・戸沢村長選挙2019開票・結果速報 渡部秀勝氏vs早坂信一氏の現新対決