任期満了に伴う神奈川県小田原市長選挙が5月10日、告示された。投開票は同17日。立候補を届け出たのはともに無所属で、元神奈川県議で新人の守屋輝彦氏(53)=自民推薦=と、4選を目指す現職の加藤憲一氏(56)の2人。小田原市長選の立候補者の公約や政策、経歴、情勢予想、投票・開票の結果速報を伝える。
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目次
小田原市長選2020の開票速報・投票率速報・当選予想
守屋 輝彦氏△ 得票数37245 当選
加藤 憲一氏〇 得票数36701
※◎=確実 〇=有力 △=善戦 無印=対象外
※投票率46.79%
小田原市長選は、新人の守屋輝彦が現職の加藤憲一氏を破り、初当選を果たした。
【前回2016年小田原市長選の状況】
前回の任期満了に伴う小田原市長選は2016年5月8日に告示され、現職の加藤憲一氏(51)以外に立候補の届け出がなく、無投票で3選を決めた。(年齢は当時)
【候補者のスコアリング】(=ポイント)
▽守屋 輝彦氏
①公約や主張=3
②経歴=3
③支持基盤=2.5
=合計8.5P
▽加藤 憲一氏
①公約や主張=3
②経歴=3.5
③支持基盤=3
=合計9.5P
※候補者のスコアリングは5段階評価で15点満点
※「11P~=◎」「9P~=〇」「7P~=△」「6.5以下=対象外」
※採点は当サイト独自調査による
小田原市長選挙2020の有権者や投票、小田原市の詳細
5月17日の投票は、7~20時に小田原市内54カ所の投票所で行い、21時から「小田原アリーナ1階サブアリーナ」で即日開票する。5月9日現在の選挙人名簿登録者(有権者)数は16万1761人(男7万8394人、女8万3367人)。
▽小田原市長選に投票できる人
- 日本国籍を有している人
- 2002年5月18日以前に生まれた人
- 2020年2月9日以前に小田原市へ転入届を出し、引き続き住所を有する人
▽小田原市長選挙の期日前投票
期 間:5月11日~16日
時 間:8時半~20時
投票所:3カ所
- 小田原市役所2階談話ロビー
- 川東タウンセンターマロニエ1階エントランスホール
- 小田原地下街ハルネ小田原うめまる広場(10~20時)
▽小田原市メモ
位置 | 神奈川県の西部にある |
面積 | 113.81㎢ |
隣接 | 南足柄市、二宮、大井、開成、中井、箱根、真鶴、湯河原各町 |
人口 | 18万9376人(2020年4月1日現在) |
市長報酬 | (月額)98万8000円 |
観光地 | 小田原城、城跡公園、小田原フラワーガーデン |
名産品 | 小田原かまぼこ、小田原おでん、湘南ゴールド(かんきつ類) |
有名人 | 柳沢慎吾(タレント)、夢枕獏(作家) |
小田原市長選2020の立候補者のプロフィールや主な経歴
◇守屋 輝彦(もりや・てるひこ)氏
生年月日:1966年11月9日
出身地 :神奈川県小田原市
出身校 :東大大学院
主な経歴 : 神奈川県議(2期)
東京電機大建築学科を卒業後、東大大学院に進学し、都市工学を専攻。修了後、1992年に神奈川県に採用される。2010年に退職後、11年の神奈川県議選でトップ当選を果たし、15年は無投票で再選した。
◇加藤 憲一(かとう・けんいち)氏
生年月日:1964年5月11日
出身地 :神奈川県小田原市
出身校 :京大法学部
主な経歴 : 小田原市長(3期)
1988年に京大を卒業後、コンサルティング会社に入社。96年に長女の病気療養のため、小田原に戻り、漁業や農業に従事。小田原市長選は2004年に落選、08年に初当選、12年再選、16年に3選を果たした。
小田原市長選挙2020の立候補者の主な公約・政策、主張
▽守屋 輝彦氏
【政策・公約】
- 国の支援に追加し、児童手当特別加算として児童1人1万円支給
- テレワークに対応した通信機器整備への補助金
- 新型コロナウイルスの影響で売り上げ減少で家賃支払いが厳しい事業者への別の支援を整備
- 教育現場へICT設備導入、学習用タブレットの早期支給の実現
- 重症、中等症、軽症患者へ市立病院と民間病院が連携し、最適な医療を提供
- 感染症を踏まえたベッド数の確保
- 民間との連携を図り、全市民が避難できる体制づくりの確立
- 小田原市の人口を20万人に増やし、都市力を強化
- 農林水産業の地産地消、担い手育成と食文化を生かした新産業の創出
- 聖域を設けず、公民連携の推進を強化
▽加藤 憲一氏
【政策・公約】
- 3期12年の市政運営をさらに加速させ、小田原の未来のため、歩みを止めない
- 小田原が誇る自然の力を高め、環境の魅力を磨く
- 子どもからシニアまで人の可能性を啓(ひら)く
- 地域コミュニティーとして小学校に地域の活動拠点を設ける
- 市立病院の基本計画を推進させる
- ケアタウン構想を具現化させ、災害に強いまちづくりを目指す
- 農林水産業のブランド化を進め、まちの魅力を高める
- 市民ホールの充実、斎場の新設、環境事業センターの大型改修
- 公共施設の縮減、複合化、高機能化を進める
- 行財政改革を進め、地域経済を強化し、広域連携を充実させる
小田原市長選2020の争点や情勢、予想を解説
小田原市長選は、3期12年の加藤憲一氏の市政評価、市立病院で新型コロナウイルスの院内感染が発生するなど、感染防止策も争点になる。
小田原市は保守層が強い地域で、自民推薦の守屋輝彦氏が組織票をしっかりと固めることができるかが焦点。地元の自民票は、必ずしも一枚岩になり切れていない実情がある。加藤憲一氏は公明支持層とも良好な関係を構築している。
情勢を予想すると、加藤氏の4選が手堅い。新型コロナウイルスの感染拡大により、大勢の人を集めての演説や有権者と距離を離しての選挙戦となっている。知名度に勝る現職が優位な展開で、新人候補にとって苦戦を強いられることになりそうだ。
加藤氏の政策実現までのスピードは決して早くはないが、これが選挙戦で致命的な弱点とはなっていない。守屋氏にとって、現職を上回るようなインパクトのある政策・公約が打ち出せていないのも実情だ。
小田原市長選以外の2020年5月17日執行の注目選挙
当サイトでは小田原市長選以外にも、5月17日執行のその他の注目選挙も掲載している。