任期満了に伴う沖縄県宮古島市長選挙は1月10日、告示された。投開票は同17日。立候補を届け出たのはともに無所属で、新人で前沖縄県議の座喜味一幸氏(71)=社民、社大、共産、立憲民主推薦=と、4選を目指す現職の下地敏彦氏(75)=自民、公明推薦=の2人。宮古島市長選の立候補者の公約や政策、経歴、情勢予想、投票・開票の結果速報を伝える。
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目次
宮古島市長選2021の開票速報・投票率速報・当選予想
座喜味 一幸氏〇 得票数15757 当選
下地 敏彦氏△ 得票数12975
※◎=確実 〇=有力 △=善戦 無印=対象外
※投票率65.64%=確定
宮古島市長選は、新人の座喜味一幸氏が現職の下地敏彦氏の4選を阻み、初当選を果たした。
【前回2017年宮古島市長選の状況】
▽1月15日執行=投票率68.23%
下地 敏彦氏(71)=現 得票数9587 当選
奥平 一夫氏(67)=新 得票数9212
真栄城 徳彦氏(67)=新 得票数6545
下地 晃氏(63)=新 得票数4020
※年齢は当時
【候補者のスコアリング】(P=ポイント)
▽座喜味 一幸氏
①公約や主張=3
②経歴=3
③支持基盤=3
=合計9.0P
▽下地 敏彦氏
①公約や主張=3
②経歴=3
③支持基盤=2.5
=合計8.5P
※候補者のスコアリングは5段階評価で15点満点
※「11P~=◎」「9P~=〇」「7P~=△」「6.5P以下=対象外」
※採点は当サイト独自調査による
宮古島市選挙2021の有権者や投票、宮古島市の詳細
1月17日の投票は、7~20時(一部投票所で繰り上げ)に宮古島市内22カ所の投票所で行い、21時から「宮古島市平良老人福祉センター」で即日開票する。1月9日現在の選挙人名簿登録者(有権者)数は4万4916人(男2万2602人、女2万2314人)。
▽宮古島市長選に投票できる人
- 日本国籍を有している人
- 2003年1月18日以前に生まれた人
- 2020年10月9日以前に宮古島市へ転入届を出し、引き続き住所を有する人
▽宮古島市長選挙の期日前投票
期 間:1月11日~16日
時 間:8時半~20時
投票所:5カ所
- 宮古島市役所平良庁舎1階ロビー
- 城辺公民館(1月12~15日、9~17時)
- 伊良部庁舎1階会議室(同)
- 下地庁舎1階会議室(同)
- 上野庁舎1階会議室(同)
▽宮古島市メモ
位置 | 沖縄県の宮古列島にある |
面積 | 204.20㎢ |
隣接 | ― |
人口 | 5万5577人(2020年12月末現在) |
市長報酬 | (月額)83万円 |
観光地 | うえのドイツ文化村、宮古島海宝館、宮古島海中公園、宮古島温泉 |
名産品 | マンゴー、グアバ、パッションフルーツ、ドラゴンフルーツ |
有名人 | 上里一将(Jリーガー)、知念かおり(女流囲碁棋士) |
宮古島市長選2021の立候補者のプロフィールや主な経歴
◇座喜味 一幸(ざきみ・かずゆき)氏
生年月日:1949年12月15日
出身地 :沖縄県平良市(現宮古島市)
出身校 :琉球大
主な経歴:沖縄県議(3期)
琉球大を卒業。1972年に沖縄総合事務局に入局した。95年に宮古土地改良区事務局長に就任。2008年の沖縄県議選で初当選した。12年に再選、16年に3選を果たした。
◇下地 敏彦(しもじ・としひこ)氏
生年月日:1945年12月10日
出身地 :沖縄県平良町(現宮古島市)
出身校 :琉球大理工学部
主な経歴:宮古島市長(3期)
琉球大を卒業。沖縄県都支庁長、旧城辺町助役などを歴任した。2002年の平良市長選に出馬したが落選。05年に市町村合併に伴って誕生した宮古島市長選に出馬したが、僅差で再び落選した。09年に現職の辞任に伴う宮古島市長選で初当選した。
宮古島市長選挙2021の立候補者の主な公約・政策、主張
▽座喜味 一幸氏
【政策・公約】
- 新型コロナウイルス感染症対策として、県外観光客の入島3日以内のPCR検査実施
- 陸上自衛隊の弾薬庫建設は知事と連携して国に説明を求める
- 農水産業振興会を設立し、6次産業化の強化で産業振興を図る
- 県内外への輸送費支援
- 担い手育成プロジェクトの立ち上げ
- 児童・生徒の県外大会派遣費用の支援
- 低所得者へ教材費の補助
- 子育て包括支援センターの設置
▽下地 敏彦氏
【政策・公約】
- 新型コロナウイルス感染症対策を充実させる
- 新型コロナウイルス感染拡大に伴い、落ち込んだ市内経済の回復
- 医療や救急体制の充実、総合社会福祉センターの建設
- 学校給食費の無償化の継続
- 農業基盤整備の推進
- ワーケーション特区の創設
- 県営公園の早期実現を目指す
- 入域観光客数200万人の達成
宮古島市長選2021の争点や情勢、予想を解説
宮古島市長選の争点は、市政継続による経済の活性化に対し、市政の刷新で行政の健全化を両候補が主張している。世界的な感染拡大に歯止めがかからない新型コロナウイルス感染症の対策、それに伴って低迷する市内経済の回復策なども。中国の海洋進出をめぐる陸上自衛隊の施設配備計画についても争点となる。宮古島市長選は2005年以来、16年ぶりの一騎打ちとなった。
宮古島市長選の構図は、玉城デニー沖縄県知事を支える「オール沖縄」勢が支援する新人・座喜味一幸氏、自民と公明が支える保守勢が支援する現職の下地敏彦氏となる。陸自施設配備について、座喜味氏は玉城知事と連携して国に説明を求めるという慎重な姿勢を見せる。一方の下地氏は容認する意向を示している。この相違点を宮古島市民がどのように受け止めているのかが、選挙戦の行方を占う一つのポイントになりそうだ。
今回の宮古島市長選は、オール沖縄勢と保守勢の戦いとして、2月の浦添市長選、4月のうるま市長選の前哨戦という見方もある。宮古島市長選は、このあとに控える2つの市長選に少なからず影響を与える可能性もある。
情勢を予想すると、選挙戦は激しい票の奪い合いが予想される。2020年6月の沖縄県議選の宮古島市(定数2)では、市政継続派の下地康教氏が9204票、オール沖縄が支えた国仲昌二氏が7685票で当選。座喜味氏は5166票で敗れている。このため、今回の宮古島市長選は大混戦になる様相を呈している。
宮古島市長選以外の2021年1月17日執行の注目選挙
当サイトでは宮古島市長選以外にも、1月17日執行のその他の注目選挙も掲載している。