任期満了に伴う山形県知事選挙は1月7日、告示された。投開票は同24日。立候補を届けでたのはともに無所属で、新人で元山形県議の大内理加氏(57)=自民推薦=と、4選を目指す現職の吉村美栄子氏(69)の2人。山形県知事選の立候補者の公約や政策、経歴、情勢予想、投票・開票の結果速報を伝える。知事選では初の女性同士の一騎打ちとなった。
スポンサーリンク

目次
山形県知事選挙2021の開票速報・投票率速報・当選予想
大内 理加氏△ 得票数169081
吉村 美栄子氏〇 得票数400374 当選
※◎=確実 〇=有力 △=善戦 無印=対象外
※投票率63.89%=確定
山形県知事選は、現職の吉村美栄子氏が新人の大内理加氏を破り、4選を果たした。
【前回2017年の山形県知事選挙の状況】
前回2017年の山形県知事選挙は1月5日に告示を迎え、現職の吉村美栄子氏(65)以外に立候補の届け出がなく、2回連続の無投票当選が決まった。
【候補者のスコアリング】(=ポイント)
▽大内 理加氏
①公約や主張=3
②経歴=3
③支持基盤=2.5
=合計8.5P
▽吉村 美栄子氏
①公約や主張=3
②経歴=3.5
③支持基盤=3
=合計9.5P
※候補者のスコアリングは5 段階評価で15点満点
※「11P~=◎」「9P~=〇」「7P~=△」「6.5以下=対象外」
※採点は当サイト独自調査による
山形県知事選挙2021の有権者や投票、山形県の詳細
1月24日の投票は、7~20時(一部地域で繰り上げ)に山形県内各投票所で行い、各投票所などで即日開票する。1月6日現在の選挙人名簿登録者(有権者)数は91万4749人(男43万8875人、女47万5874人)。
▽山形県知事選に投票できる人
- 日本国籍を有している人
- 2003年1月25日以前に生まれた人
- 2020年10月6日以前に山形県に転入届を提出し、県内に住所を有している人
▽期日前投票
期 間:1月11日~23日
時 間:8時半~20時
投票所:山形県内各所
▽山形県メモ
位置 | 東北地方にある |
面積 | 9325.15 ㎢ |
隣接 | 宮城、秋田、福島、新潟各県 |
人口 | 106万2998人(2020年12月1日現在) |
県庁 | 山形市 |
市町村 | 13市19町3村 |
区分 | 村山、最上、置賜、庄内の各地方 |
山形県知事選挙2021の立候補者のプロフィールや主な経歴など
◇大内 理加(おおうち・りか)氏
生年月日:1963年3月22日
出身地 :山形市
出身校 :同志社大文学部
主な経歴:山形県議(4期)、山形テレビ報道制作局
1986年3月に同志社大を卒業後、同年4月に山形テレビに入社し、報道制作局で番組ディレクターを務める。2007年に山形県議選に出馬して初当選を果たし、4期連続当選した。このうち2回、トップ当選をしている。18年に自民党県連総務会長に就任。
◇吉村 美栄子(よしむら・みえこ)氏
生年月日:1951年5月18日
出身地 :山形県大江町
出身校 :お茶の水女子大
主な経歴:山形県知事(3期)、行政書士
1974年3月にお茶の水女子大を卒業後、リクルートに入社。81年に行政書士の資格を取得した。98年に山形市総合学習センターに勤務。山形県教育委員会委員、県総合政策審議会委員などを歴任し、2009年の山形県知事選で現職を破って初当選を果たした。
山形県知事選挙2021の立候補者の主な公約・政策、主張
▽大内 理加氏
【政策・公約】
- 新型コロナウイルス感染症対策は、国と連携して市町村と一体となって強力に進める
- 子どもが生まれた世帯に第1子30万円、第2子50万円、第3子以降100万円を支給
- 国と連携し、最上川流域の治水対策、河川の整備を推進
- 山形県こども医療療育センターの発達障害児の初診待ちの6カ月を短縮
- ブロックごとに中高一貫校の設立を目指す
- 米沢―福島間の防災トンネルの事業化を推進、山形新幹線の機能を強化
- 在宅医療を推進し、高齢者が安心して暮らせる環境の整備
- 山形県ものづくり戦略会議を創設し、既存企業の育成と工業生産額を高める
- 老朽化した県庁を山形市の中心に移転するための協議を始める
- 行政のデジタル化を推進
▽吉村 美栄子氏
【政策・公約】
-
-
- 県民一体となって、新型コロナウイルス感染症の難局を乗り越える
- 出産費用、保育料、高校授業料などの子育て費を段階的に完全無償化
- 持続可能な医療提供体制の確保
- 発達障害や医療的ケア児らへの支援強化
- 産業分野におけるデジタル化の加速
- 住民の利便性向上を最優先したデジタル化の推進
- 生産額ベースの食料自給率200%超の実現
- 産業イノベーションの創出
- 県内の強靱(きょうじん)化へ向けたハード、ソフト面の防災力強化
- 河川流下能力の向上に向けた治水対策の強化
山形県知事選挙2021の争点や情勢、予想を解説
山形県知事選は、3期12年にわたって県政を担った現職の吉村美栄子氏に対する評価が一つの争点。新型コロナウイルス感染症対策、これに伴う県内経済の回復策なども挙げられる。子育て支援を拡充させ、人口減少を食い止める施策の実現、防災・減災に向けた河川を含む県内の整備の促進なども重要な課題だ。選挙戦は吉村美栄子氏が初当選した2009年以来、12年ぶり。
山形県知事選は、大内理加氏が自民党と公明党県本部から推薦を受け、市長8人、県選出の衆院議員3人が支援する。吉村美栄子氏は立憲民主、共産、国民民主の各政党が自主支援を決め、連合山形も支える。市長3人に加え、町村長も十数人の支持を明らかにしている。大内氏は知名度不足を補う形で選挙戦を展開、吉村氏は3期12年の県政運営の実績などを強調した戦いを展開している。
情勢を予想すると、接戦の可能性もはらんでいる。大内理加氏は祖父と父がともに山形県議を務めた。2007年の県議選では山形市区で初の女性県議として、初当選を果たした。15、19年は最多得票数だった。吉村美栄子氏は、3期12年の県政運営で、目立った失政がない。県内の市町村長でも県政手腕を評価する声も多く、堅実な政治手腕を発揮している。山形県知事選は、吉村氏が優勢とみられる。
2021年1月24日執行の注目選挙一覧
当サイトでは山形県知事選挙以外にも、1月24日執行のそのほかの注目選挙も掲載している。
-