北海道遠軽町のえんがる町観光協会は8月25日、町内の「太陽の丘えんがる公園」のコスモスが「今年は見頃となる時期が来ない」と発表した。見頃が来ない中、9月10日の大イベント「コスモスフェスタ2017イベント」を迎えることになった。

コスモスが鮮やかに咲き誇る=引用:えんがる町観光協会

2017年8月31日の現状=引用・遠軽町
例年にない天候不良の影響で
えんがる観光協会が異例の発表をしてから1週間が経過。9月に入っても状況は全く変わっていない。天候に恵まれなかったのが理由で、種をまく6月に平年の3倍の172mmの雨が降り、8月の日照時間も観測史上最も短かった。
例年は同コスモス園に1,000万本のコスモスが紫の鮮やかな色彩の共演を披露してくれる。今年は、ポツポツと咲いている程度で、近づかないと分からないレベルだ。このため、同観光協会では9月10日のイベントを除き、300円の入場料を徴収しないことを決めた。
例年8月中旬から見頃を迎える虹のひろばコスモス園ですが、今年は例年にない天候不良の影響もあり、残念ながら「今年は見頃となる時期が来ない」と発表せざるを得ない状況となりました。
同観光協会では、補植などを行い改善策に取り組んできたが、一部に発芽状況が悪い部分も見つかった。天候に恵まれなかったのが原因だったが、観光協会ではおわびの文章を掲載している。
一大イベントのコスモスフェスタは主役抜きで開催
問題は9月10日に大々的に開催する「太陽の丘コスモスフェスタ2017イベント」だ。自慢のコスモスがほんの一部しか開花していない状況の中、開催せざるを得ない。メイン舞台は園内を象徴する「虹のひろばコスモス園」だけになんとも寂しい限りだ。
ゲストには「西郷輝彦」、「May J.」、「こおり健太」の3人が登場して、歌声を響かせてくれるが、周囲にはいつももコスモスがない。イベントを盛り上げるように、地元ラジオ局が生放送し、ダンスステージ、音楽イベントも展開するが、主役がいない状況で進行することになる。
イベントの終盤には「コスモス川柳」の結果発表も行われる予定。イベントのフィナーレは「こおり健太コスモスコンサート」で締めくくる。
そんな状況の中、9月2~3日には「第11回えんがる物産まつり」が開かれた。8月26日には「第22回コスモス開花宣言花火大会」も盛大に開催されたが、いずれも主役が不参加だ。このほかのイベントも同じで、8月12日にはボランティアによる2回目の草むしりを行ったが、天候に打ち勝つことはできなかった。