近年、結婚をしても「結婚式を挙げない」という夫婦が急増しており、式場などのブライダル業界が悲鳴を上げている。業界各社で熾烈な競争が繰り広げられているが、そんな中で自治体が率先して行う「挙式」として、届け出挙式という方式が誕生した。
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「届け出挙式」って一体、なに?
届け出挙式とは、文字通り婚姻届を出したタイミングで挙式を挙げるというもので、各自治体の市役所で挙式ができるシステム。2017年2月に全国で初めて導入したのが苫小牧市で費用は無料だ。挙式は、市議会の議場という印象に残る場所で執り行う。
同市が独自に、結婚情報誌「ゼクシィ」で知られるリクルートマーケティングパートナーズと協力し、婚姻届を出すのとセットで挙式を挙げられる「届け出挙式」を開始した。
【苫小牧市の届け出挙式の詳細】
1.誓いの言葉(司式者に対して誓う)
2.誓いの言葉(両親や友人に対して誓う)
3.誓いの言葉(2人のオリジナル)
4.誓いのキス
5.指輪交換
6.宣誓書サイン
7.立会人からのあいさつ(両親らからのお祝いの言葉)
8.記念撮影
※挙式の時間は15分程度
【実施日】
▽2017年
11月9日(木曜・大安)、22日(水曜・友引・いい夫婦の日)
12月25日(月曜・赤口・クリスマス)
▽2018年
1月11日(木曜・大安)、22日(月曜・大安)
2月9日(金曜・大安)、14日(水曜・仏滅・バレンタイン)
3月26日(月曜・大安)
【利用条件など】
条件:届け出挙式の実施日に苫小牧市役所に婚姻届を提出すること
利用方法:実施希望費の3営業日前まで(土日祝日は含まず)
申込方法: ①市役所1階「住民課戸籍管理係」、7階「政策推進課」で申込用紙に記入
②Webサイトhttps://www.harp.lg.jp/D8XM4HPh
③問い合わせ0144-32-6039(政策推進課)
届け出挙式は通年で行っており、2018年4月以降の実施日は今後、市のホームページなどで公表する。
全国の自治体も続々と導入へ
この取り組みは苫小牧市をきっかけに、瞬く間に全国へと普及している。兵庫県西宮市や三重県鈴鹿市、さらに東京でも八王子市や立川市、足立区や港区といった23区の一部でも届け出挙式を開始し、参加者を募っている。
八王子市や立川市ではプレミアム婚姻届と題して、有料の婚姻届の販売を始めた。購入者が挙式をする仕組みで、婚姻届のみ有料。挙式はそれに付随するため、通常の式より格段にリーズナブルだ。
同市のプレミアム婚姻届は、市制100周年を記念したもので、市役所本庁舎1階や八王子駅南総合事務所、南大沢事務所などで購入できる。価格は500円、部数は1000部(組)限定となっている。
立川市では立川グランドホテルやポプラ立川市役所店など市内7つの店舗で販売されており、価格は1000円となっている。
どちらの婚姻届も、単に届け出挙式権がついているだけではなく、普通の婚姻届とは違う豪華なものになっており、リーズナブルでありながらも深く思い出に残る式になるはずだ。