食のプロたちの厳正な審査による「お米番付2017」(日本お米向上委員会主催)が11月15日に行われ、北海道秩父別町の「ゆめぴりか」(生産者・椛沢雄大氏)など全国8銘柄が決定した。5年目となる今回の番付発表には、過去最多の35都道府県から159品の応募があった。
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過去最多の35都道府県から159品の応募
北海道の入賞米は2015年の同じく秩父別の「ゆめぴりか」以来、2年ぶり2度目となる。同町の「ゆめぴりか」のブランド力がさらに高まり、全国的な注目を集めるきっかけになりそうだ。
秩父別町は道内でも有数の米の産地として知られる。町域の7割が農地で、その9割が水田となっている。「日本の米百選」に選出されたこともあり、全国で良質米の産地として定評がある。
【入賞した8銘柄】
▽北海道秩父別町
銘柄:「ゆめぴりか」(生産者・椛沢雄大)
▽群馬県沼田市
銘柄:「コシヒカリ」(生産者・金井繁行)
▽新潟県佐渡市
銘柄:「コシヒカリ」(生産者・間克行)
▽長野県飯山市
銘柄:「ゆめごこち」(生産者・市川英夫)
▽岐阜県下呂市
銘柄:「いのちの壱」(生産者・曽我康弘)
▽京都府八幡市
銘柄:「ヒノヒカリ」(生産者・辻典彦)
▽広島県北広島町
銘柄:「コシヒカリ」(生産者・岸洋正)
▽宮崎県えびの市
銘柄:「ヒノヒカリ」(生産者・宮崎弘昭)
※敬称略
入賞米の審査は、ミシュランの星を獲得している超一流料理人、フードコラムニスト、日本米穀小売商業組合連合に認定された4人の五ツ星を含む計27人のお米マイスターらが担当した。
7つの独自の食味審査基準で公平性を確保
入賞米を決めるにあたって、7つの独自の食味審査基準を設定した。これらを数値化して、より客観的な審査を行った。応募された全ての米を平等に正しく審査するために、炊飯は厳格なルールに基づいて行った。
【7つの食味審査基準】
1.「ツヤ」=米の表面の光沢
2.「白さ」=透明感のある白さ
3.「香り」=湯気から感じる甘み
4.「甘さ」=かむほどにしみ出る甘さ
5.「粘り」=はね返りを感じる心地よいかみ応え
6.「食感」=粒ごとの歯ざわりの滑らかさ
7.「のど越し」=のどでとろけるような感覚
お米番付の開催のきっかけは、消費者が米についての客観的なデータ不足があったからだ。おいしい米の判断基準は、主観的な要素が強くなりがちだった。こうした背景もあり、品質に見合った正しい評価を目的に2013年にお米番付を始めた。
日本お米向上委員会では今後も、消費者が安心しておいしい米を購入できるよう明確なデータの裏付けを行っていく。来年以降もさらに規模を拡大して、全国各地の良米発掘を目指していく方針だ。