任期満了に伴う沖縄県南風原町(はえばるちょう)長選挙は4月10日、告示された。投開票は同15日。立候補者はいずれも無所属の新人で、前同町教育長の赤嶺正之氏(66)=公明推薦=と、元同町議の照屋仁士氏(41)の2人。現職の城間俊安氏(69)は5期目で勇退する。南風原町長選挙の立候補者の公約や主張、情勢予想、投票・開票速報を伝える。
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赤嶺 正之氏〇 得票数7524 当選
照屋 仁士氏△ 得票数6699
※◎=確実 〇=有力 △=善戦 無印=対象外
※投票率50.36%
新人対決となった南風原町長選は、赤嶺氏が照屋氏を破り、初当選を決めた。
【候補者のスコアリング】
▽赤嶺氏
①公約や主張=3
②経歴=4
③支持基盤=4.5
=合計11.5ポイント
▽照屋氏
①公約や主張 =3.5
②経歴=3
③支持基盤=3
=合計9.5ポイント
※候補者のスコアリングは5段階評価で当サイト独自調査による
4月15日の投票時間は7~20時で、町内3カ所の投票所で行い、即日開票する。4月9日現在の選挙人名簿登録者数は2万9301人(男1万4231人、女1万5070人。任期満了日は5月8日。
▽期日前投票
期間:4月11日~14日
時間:8時半~20時
投票所:南風原町役場1階ロビー
▽南風原町メモ
位置:沖縄県本島の南部に位置している
面積:10.76㎢
隣接:那覇市、豊見城市、南城市、八重瀬町、与那原町、西原町
人口:3万8700人(2018年3月末現在)
観光地:織物工房が集積している「かすりロード」
名産品:織物、カボチャ、スターフルーツ、ヘチマ
有名人:Nana(歌手)、神里和毅(プロ野球選手)
南風原町は、那覇市を含む6市町に囲まれており、沖縄県内で唯一、海に面していない自治体。
南風原町長選の争点は、町内のインフラ整備、高校生までの医療費無償化などの政策が挙げられる。4期20年の城間町政を継承する赤嶺氏の「継続」に対し、「刷新」を訴える照屋氏という対立軸になっている。
照屋氏は、米軍の辺野古新基地建設に反対している翁長雄志沖縄県知事を支援し、「オール沖縄」が支援する。4月10日の告示前から照屋、赤嶺両氏が、総決起大会や集会などで激しい戦いを展開している。
情勢を予想すると、行政マンとして地域の課題や問題点に熟知している赤嶺氏が有力。城間氏からも後継指名を受けている。一方の照屋氏は2017年1月に北朝鮮を視察した際、自身のSNSに投稿した内容(現在は削除)がマイナス要因に働く可能性もある。
南風原町民としてこいつだけは 南風原町町長にしたく無い 照屋ひとしです
彼のフェイスブックの写真のコメントに北朝鮮に訪朝した際 金正恩の像の前で敬拝だとふざけるな 拉致被害者の事考えろ #照屋ひとし#南風原町町長選挙 pic.twitter.com/DPtiWEtVSX— ずけやままさる (@KKNDYk9CJzQslNP) 28. maaliskuuta 2018
◇赤嶺 正之(あかみね・まさゆき)氏
生年月日:1951年4月27日
出身地 :沖縄県南風原町
出身校 :沖縄県立知念高
主な経歴 : 南風原町教育長、町教育部長、町環境保健課長、町都市計画課長
沖縄県立知念高を卒業。1971年旧南風原村役場に採用された。都市計画課長や環境保健課長などを歴任。町教育部長などを経て11年に町教育長に就任した。
◇照屋 仁士(てるや・ひとし)氏
生年月日:1976年
出身地 :沖縄県島尻郡
出身校 :沖縄大
主な経歴 : 南風原町議(2期)、日本青年団協議会会長
沖縄大を卒業。2010年の南風原町議選で初当選し、14年に再選を果たした。15年に日本青年団協議会の会長に、沖縄県で初めて選出された。
▽赤嶺氏
「町長から頂いた後継指名は、大変名誉なことで身が引き締まる思い。町民のために汗を流して、精いっぱい働きたい」
・教育環境の整備の一環として、町立校にクーラーを設置
・子育て支援の拡充として、待機児童の解消に全力を挙げる
・高校3年までを対象に医療費の無料化を実現
▽照屋氏
「新しい視点でまちづくりをしてほしいと、多くの町民からの声をいただいた。町民の所得向上、地域活性化を目指したい」
・財政再建へ向け、町長報酬を10%カット
・町発注工事で町内業者が入札しやすい環境づくり
・行政サービス向上のため、正規職員の増員
前回の南風原町長選は2014年4月15日に告示され、現職の城間氏以外に立候補の届け出がなく、無投票で5選が決まった。