任期満了に伴う富山県黒部市長選挙は4月8日、告示された。投開票は同15日。立候補者はいずれも無所属の新人で、元同市議会議長の川上浩氏(62)、元同県議会議長の大野久芳氏(69)、元同市議会副議長の川本敏和氏(60)の3人。現職の堀内康男氏(64)は3期目で引退する。黒部市長選挙の立候補者の公約や経歴、情勢予想、投票・開票速報を伝える。
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川上 浩氏△ 得票数8409
大野 久芳氏〇 得票数9480 当選
川本 敏和氏△ 得票数4548
※◎=確実 〇=有力 △=善戦 無印=対象外
※投票率65.35%
3新人が立候補した黒部市長選は、元県議の大野氏が2氏を破り、初当選を決めた。
【候補者のスコアリング】
▽川上氏
①公約や主張=3
②経歴=3
③支持基盤=3
=合計9ポイント
▽大野氏
①公約や主張=3
②経歴=3
③支持基盤=3.5
=合計9.5ポイント
▽川本氏
①公約や主張=3
②経歴=2.5
③支持基盤=3
=合計8.5ポイント
※候補者のスコアリングは5段階評価で当サイト独自調査による
4月15日の投票は、7~20時(一部投票所で繰り上げ)で、市内18カ所の投票所で行い、即日開票する。4月7日現在の選挙人名簿登録者数は3万5113人(男1万6999人、女1万8114人)。任期満了日は4月22日。
▽期日前投票
期間:4月9日~14日
時間:8時半~20時
投票所:2 カ所
・黒部市役所2階203会議室
・黒部市立中央公民館1階ロビー(8時半~18時)
▽黒部市メモ
位置:富山県東部で日本海に面している
面積:426.31㎢
隣接:魚津市、朝日町、入善町、上市町、立山町、長野県大町市、白馬村
人口:4万1477人(2018年3月末現在)
観光地:宇奈月温泉、黒部渓谷鉄道(トロッコ電車)
名産品:ホタルイカ、ます寿司、桃
有名人:湯上谷宏(元プロ野球選手)、
黒部市長選は、現職の今期限りでの引退を受け、自民の保守系の新人3人が出馬した。自民党市連では、候補を一本化できず、保守分裂の三つどもえの争いになっている。それだけに、今回の選挙戦の争点が非常に見えづらい。
ただし、政策論争派とは別に、3候補の地盤は明確に分かれている。川本氏=臨海部の石田=、大野氏=生地地域、川上氏=宇奈月地域と見事に分散している。
2017年12月の現職の堀内氏の突然の不出馬表明で、自民系県議や市議が先を争うように出馬表明をした。自民市連などは、調整がつかず、いずれの候補者に対しても推薦を見送った。
情勢を予想すると、現職の堀内氏から後継指名を受けた大野氏がややリードか。ただし、3氏とも政策・公約内容で争う点がなく、保守系同士の戦いとあって、舌戦には展開していない。このため、混戦模様で選挙戦の最終日を迎えている。
◇川上 浩(かわかみ・ひろし)氏
生年月日:1955年4月17日
出身地 :富山県黒部市
出身校 :電気通信大
主な経歴 : 黒部市議(4期)、市議会議長、旧宇奈月町議会議長
電機通信大を卒業。1990年に旧宇奈月町議選で初当選し、06年に合併した黒部市議に就任。4選を果たしており、議長も歴任している。
◇大野 久芳(おおの・ひさよし)氏
生年月日:1949年2月27日
出身地 :富山県黒部市
出身校 :富山県立桜井高
主な経歴 :富山県議 (5期)、県議会副議長、黒部市議(2期)
富山県立桜井高を卒業。衣料品小売店に就職し、1991年の黒部市議選に初当選。市議を2期務め。99年に富山県議選に初当選し、議長などを歴任した。
◇川本 敏和(かわもと・としかず)氏
生年月日:1958年1月7日
出身地 :富山県黒部市
出身校 :富山県立魚津工高
主な経歴:黒部市議(2期)、市議会副議長
富山県立魚津工高を卒業。自動車販売会社などで勤務しながら、2010年の黒部市議選で初当選。14年に再選し、市議会副議長などを歴任した。
▽川上氏
「身の丈にあった財政運営が重要。後世にツケを残してはいけない」
・財政状況に応じた行政運営を目指す
・子育て支援策として、第2子以降の保育料の無料化
・社会保障費の増加抑制のため、健康づくりを増進
▽大野氏
「将来に向けた都市像を引き継ぎ、次のステージに挑戦していく」
・女性がもっと活躍する分野の拡充
・より幅広い世代への社会福祉の推進
・堀内市政を継承し、さらに発展させていく
▽川本氏
「若い方をしっかりと地域に根付かせ、持続可能な黒部を築く」
・若年層の定住、移住促進支援
・雇用推進に向けて、全方位で取り組む
・人口減少に歯止めをかけるため、地域を活性化させる
▽2014年4月13日執行=投票率46.44%
堀内 康男氏(60)=現 得票数11242 当選
西江 嘉晃氏(58)=新 得票数 4397
前回2014 年黒部市長選は、現職の堀内氏が新人の西江氏を大差で下し、3選を果たした。