任期満了に伴う沖縄市長選挙は4月15日、告示された。投開票は同22日。立候補者はいずれも無所属で、新人で前同市議の諸見里宏美氏(56)=社民、共産、社大、自由、民進推薦=と、再選を目指す現職の桑江朝千夫氏(62)=自民、公明、維新推薦=の2人。沖縄市長選挙の立候補者の公約や経歴、情勢予想、投票・開票の結果速報を伝える。
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諸見里 宏美氏△ 得票数17609
桑江 朝千夫氏〇 得票数32761 当選
※◎=確実 〇=有力 △=善戦 無印=対象外
※投票率47.27%
沖縄市長選は、現職の桑江氏が新人の諸見里氏を破り、再選を決めた。
【候補者のスコアリング】
▽諸見里氏
①公約や主張=3.5
②経歴=3
③支持基盤=3
=合計9.5ポイント
▽桑江氏
①公約や主張=3
②経歴=3.5
③支持基盤=3.5
=合計10ポイント
※候補者のスコアリングは5段階評価で当サイト独自調査による
4月22日の投票時間は7~20時で、市内21カ所の投票所で行い、即日開票する。4月14日現在の選挙人名簿登録者数は11万171人(男5万2496人、女5万7675人)。任期満了日は5月11日。
▽期日前投票
期間:4月16日~4月21日
時間:8時半~20時
投票所:沖縄市役所 地下1階 市民ロビー
▽沖縄市メモ
位置: 沖縄本島中部
面積:49.72㎢
隣接:うるま市、嘉手納町、北谷町、北中城村
人口:14万1540人(2018年4月1日現在)
観光地:「東南植物楽園」は植物園、博物館相当施設
名産品:ちんすこう、蜂蜜、アワセそば、海藻こんにゃく
有名人:満島ひかり(女優)、 いっこく堂 (腹話術師)、ISSA(DA PUMP)
沖縄市長選の争点は、1万人規模の大型多目的アリーナ建設の是非、待機児童の解消策、基地問題の対応などが挙げられる。
さらに、沖縄特有の対立軸がある。米軍基地移転問題に反対する翁長雄志知事を支援する「オール沖縄」=諸見里氏VS政府与党=桑江氏という対立の構図。沖縄を舞台にまた、代理戦争の様相を呈している。
地元紙報道などによると、両氏の戦いは拮抗(きっこう)しているとの見方がある。2016年の県議選では、諸見里氏を支援する与党県議の合計得票数が、自公が支援する県議の得票数を上回った。一方で17年10月の衆院選(比例区)では、自民・公明・維新の得票数が上回っている。
県内では、県政に大きな影響を与える3月の石垣市長選、2月の名護市長選でいずれも政府与党の自公推薦候補が勝利している。情勢を予想すると、この流れを見る限り、桑江氏に追い風が吹いているといえそうだ。
ただ、「オール沖縄」にとっても今秋の知事選を控え、なんとしても沖縄市の首長選は押さえておきたいところ。諸見里陣営も無党派層、若年層の票の掘り起こしに躍起になり、最後まで緊迫した選挙戦が展開される。
【2018年沖縄県の市長選挙】
・南城市長選(1月21日投開票)=オール沖縄系候補が当選
・名護市長選(2月4日投開票)=自公系候補が当選
・石垣市長選(3月11日投開票)=自公系候補が当選
・豊見城市長選(10月14日投開票予定)
・那覇市長選(11月15日任期満了)
◇諸見 里宏美(もろみさと・ひろみ)氏
生年月日:1961年11月8日
出身地 :沖縄市
出身校 :沖縄国際大短期大学部経済科
主な経歴 :沖縄市議(2期)、県PTA連合会会長
沖縄国際大短期大学部を卒業。2005年~10年に沖縄市平和推進委員会委員、08年度の沖縄市平和大使などを務めた。13年には教育活動功労として、文部科学大臣賞を受賞した。2010年の沖縄市議選で初当選し、14年に再選した。
◇桑江 朝千夫(くわえ・さちお)氏
生年月日:1956年1月11日
出身地 :沖縄県コザ地区(現沖縄市)
出身校 : 日大法学部
主な経歴 : 沖縄市長(1期)、沖縄県議(2期)、沖縄市議(3期)
日大法学部を卒業。衆院議員秘書を経て、1994年の沖縄市議選で初当選して3期務める。06年に沖縄市長選に出馬したが、落選。08年沖縄県議選で初当選して2期務め、14年の沖縄市長選で初当選した。父の朝幸氏も元沖縄市長。
▽諸見里氏
「沖縄市民が求めているのは、ハコモノではない。人や命を優先した市政運営をする沖縄市だ。市政を奪還して市民目線に立った行政を目指す」
・多目的アリーナは国からの補助の割合、試算根拠が過大
・待機児童ゼロで働ける環境を整備、返済不要の奨学金の創設
・米軍機の騒音問題は静かな環境を求め、先頭に立って国に訴える
▽桑江氏
「観光振興と同時に福祉や経済も前身させる。沖縄市が進むのか、後ずさりするのか。この選挙戦で決まる。市民と一緒に沖縄市をつくっていきたい」
・多目的アリーナの2020年度の供用開始に向けて計画を推進
・1期4年間の市政運営で法人が増え、失業率が改善した
・子どもの医療、待機児童、保育士の確保など課題を解消する
▽2014年4月27日執行=投票率57.73%
桑江 朝千夫氏(58)=新 得票数29968 当選
島袋 芳敬氏(64)=新 得票数27779
※年齢は当時
前回2014年の沖縄市長選は、新人の一騎打ちで桑江氏が前副市長の島袋氏を破り、初当選を決めた。桑江氏は自民、公明など、島袋氏が共産、社民、社大などの政党支援を受けて臨んだ。