任期満了に伴う埼玉県蓮田市長選挙は5月13日、告示された。投開票は同20日。立候補者はいずれも無所属で、4選を目指す現職の中野和信氏(72)、元名古屋市長特別秘書で新人の北角嘉幸氏(54)=自民推薦=、まちづくりコンサルタントで新人の福田聖次氏(66)の3人。蓮田市長選挙の立候補者の公約や政策、経歴、情勢予想、投票・開票の結果速報を伝える。
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目次
蓮田市長選挙速報
中野 和信氏△ 得票数8444 当選
北角 嘉幸氏〇 得票数6682
福田 聖次氏△ 得票数7149
※◎=確実 〇=有力 △=善戦 無印=対象外
※投票率43.21%
蓮田市長選は、現職の中野氏が新人2候補を破り、4選を決めた。
【候補者のスコアリング】(P=ポイント)
▽中野 和信氏
①公約や主張=2.5
②経歴=3.5
③支持基盤=2.5
=合計8.5P
▽北角 嘉幸氏
①公約や主張=3
②経歴=2.5
③支持基盤=3.5
=合計9.0P
▽福田 聖次氏
①公約や主張=3.5
②経歴=2.5
③支持基盤=2
=合計8.0P
※候補者のスコアリングは5 段階評価で15点満点
※「11.0P~=◎」「9.0P~=〇」「7.0P~=△」
※採点は当サイト独自調査による
有権者や投票、蓮田市の詳細
5月20日の投票時間は7~20時で、市内18カ所の投票所で行い、21時から「蓮田市総合市民体育館アリーナ」で即日開票する。3月1日現在の選挙人名簿登録者数は5万2997人(男2万6219人、女2万6778人)。任期満了日は5月30日。
▽期日前投票
期間:5月14日~19日
時間:8時半~20時
投票所:蓮田市役所1階市民ホール
蓮田市は1972年10月1日に市制施行した。東京都心から約40Kmの距離に位置し、通勤・通学圏内。市域には元荒川、黒浜沼があり、自然環境に恵まれている。名産品のナシは大きく、糖度の高さに定評があり、埼玉県内トップレベルの栽培面積を誇る。
▽蓮田市メモ
位置 | 埼玉県東部 |
面積 | 27.28㎢ |
隣接 | さいたま市、桶川市、上尾市、久喜市 |
人口 | 6万2077人(2018年5月1日現在) |
観光地 | 「芥川龍之介自撰自筆の碑」は全国で数少ない龍之介の碑文の中で、これは最も古いものとされ、さらに自撰自筆の碑はこの稲荷神社の石碑だけである |
名産品 | ナシ、蓮田市撰品絵巻「縄文万寿」「縄文焼」「縄文づつみ」「縄文サブレ」 |
有名人 | 和田琢磨(歌手)、濱田のり子(女優)、谷口紗耶香(女性ファッションモデル) |
蓮田市長選挙の争点や情勢、予想を解説
蓮田市長選の争点は、蓮田駅周辺の再開発事業、子育て支援の拡充などを中心に、論戦が展開されそうだ。前回2014年の市長選は無風だったが、今回は様相が一変。現職に新人2人が挑む2006年以来、12年ぶりの三つどもえの選挙戦となった。
現職の中野氏は72歳の高齢。加えて、多選の弊害に関する声も市役所や市議会からも出てくるようになった。地方選では通常、4選目以降が多選の対象になり、刷新を望む声が出てくるようになる。
今回の蓮田市長選では、5月13日の告示後の各陣営の第一声の現場で、自民の対応に注目される。中野陣営の現場には地元選出の衆院議員が、一方で自民推薦の北角陣営には自民の有力県議が応援に駆け付けた。
情勢を予想すると、保守層の票が割れる公算が大きく、中野氏と北角氏で激しい票の奪い合いが展開されそうだ。福田氏を含めて、市政の継続か刷新かに向けて対立の構図が明確になっている。
候補者のプロフィルや主な経歴など
◇中野 和信(なかの・かずのぶ)氏
生年月日:1945年12月24日
出身地 :埼玉県蓮田市
出身校 :法大
主な経歴 : 蓮田市長(3期)、蓮田市議(1期)、同市都市整備部長
法大を卒業。蓮田市に採用され、都市整備部長、市教委教育部長、蓮田市シルバー人材センター事務局長などを歴任。2003年に埼玉県行政書士会に登録した。同年の蓮田市議選で初当選。1期目途中で蓮田市長選に出馬して現職らを破り、初当選を果たした。10年に再選、14年に3選を決めている。
◇北角 嘉幸(きたずみ・よしゆき)氏
生年月日:1963年5月28日
出身地 :広島市
出身校 :早大法学部
主な経歴: 名古屋市長特別秘書、衆院議員秘書
早大法学部を卒業。衆院議員だった現名古屋市長の河村たかし氏の政策担当秘書を務めた。14年に河村市長の特別秘書(名古屋市特別職)に就任。国政選挙にも複数の出馬歴ある。最近では2017年の衆院選で埼玉13区(定数1)からみんなの党公認で出馬、当選者に約5万票差をつけられ、約5万8000票で落選。
◇福田 聖次(ふくだ・せいじ)氏
生年月日:1951年5月27日
出身地 :埼玉県岩槻市(現さいたま市)
出身校 :埼玉県立春日部高、東大大学院
主な経歴 : 建設コンサルタント代表
埼玉県立春日部高を卒業。経済的な事情から大学進学をせず、57歳で大卒同等の能力があると認められ、東大大学院修士課程を首席で修了した(福田氏公式HPによる)。まちづくりコンサルタントとして地域の活性化や評論家としても活動。シンクタンクの専門委員などを経て建設コンサルタント会社の代表を務めた。
候補者の主な主張や公約・政策など
▽中野 和信氏
・蓮田駅西口の再開発事業の完成
・子育てや教育環境の整備
・蓮田サービスエリア新上り線工事、スマートIC化へ向けた整備
▽北角 嘉幸氏
・蓮田駅西口の再開発ビルで駅前ワンストップ保育センター化を推進
・高齢者の移動を確保するため、コミュニティーバスの導入
・1000人を目標とした雇用を創出して、まちの活性化を図る
▽福田 聖次氏
・市民目線に立った市役所の意識改革
・子育て支援として駅前保育所、学童保育の拡大
・循環バスの整備、低炭素地域づくり、地場産業の保護や育成
前回2014年の蓮田市長選の状況
前回の蓮田市長選は2014年5月11日に告示され、中野氏以外に立候補の届け出がなく、無投票で再選が決まった。