任期満了に伴う香川県琴平町長選挙は5月15日、告示された。投開票は同20日。立候補者はいずれも無所属で、3選を目指す現職の小野正人氏(56)、新人で前同町議会議長の片岡英樹氏(48)の2人。琴平町長選挙の立候補者の公約や政策、経歴、情勢予想、投票・開票の結果速報を伝える。
スポンサーリンク
目次
琴平町長選挙速報
小野 正人氏〇 得票数1811
片岡 英樹氏△ 得票数3059 当選
※◎=確実 〇=有力 △=善戦 無印=対象外
※投票率62.67%
琴平町長選は、新人の片岡氏が現職の小野氏を破り、初当選した。
【候補者のスコアリング】(P=ポイント)
▽小野 正人氏
①公約や主張=2.5
②経歴=3.5
③支持基盤=3
=合計9.0P
▽片岡 英樹氏
①公約や主張=3
②経歴=3
③支持基盤=2.5
=合計8.5P
※候補者のスコアリングは5 段階評価で15点満点
※「11P~=◎」「9P~=〇」「7P~=△」
※採点は当サイト独自調査による
有権者や投票、琴平町の詳細
5月20日の投票時間は7~20時で、町内6カ所の投票所で行い、20時半から「琴平町総合センター2階 大ホール」で即日開票する。5月14日現在の選挙人名簿登録者数は8016人(男3676人、女4340人)。任期満了日は5月31日。
▽期日前投票
期間:5月16日~19日
時間:8時半~20時
投票所:総合センター2階 第3講座室
琴平町の町制施行は1890年(明23)2月15日。55年4月1日には榎井村と合併するなどして、現在の琴平町になった。
古くから「讃岐のこんぴらさん」で有名な金刀比羅宮の門前町として栄えた歴史がある。現在も伝統文化を守って継承しており、年間を通してさまざまな神事やイベントを開催している。町内には貴重な歴史的建造物も数多く点在している。
来町者はインバウンド(訪日外国人)も多く、国内外から年間300万人を数える観光客が訪れる。「四国こんぴら歌舞伎大芝居公演」「こんぴら夏まつり」など多くのイベントを展開している。
▽琴平町メモ
位置 | 香川県のほぼ中央にあり、仲多度郡の西部を占めている |
面積 | 8.47㎢ |
隣接 | 善通寺市、三豊市、まんのう町 |
人口 | 8958人(2018年4月1日現在) |
観光地 | 「琴平公園」は山頂の展望台から、西には「讃岐のこんぴらさん」で知られる金刀比羅宮の社殿や785段の石段の参道、北には丸亀平野や東には讃岐富士(飯野山)、その向こうには瀬戸内海の島々や瀬戸大橋を望む |
名産品 | さぬきうどん、一刀彫り、漆器 |
有名人 | レツゴー 正児(タレント) |
琴平町長選挙の争点や情勢、予想を解説
琴平町長選の争点は、少子高齢による急速な人口減少の打開策。さらに、観光を中心とした町の主要産業のさらなる活性化策など。小野、片岡両氏とも選挙戦で白熱した議論を展開している。
国立社会保障・人口問題研究所が2018年3月に発表した2045年時点の「地域別将来推計人口」によると、人口減少率は琴平町が46.6%で県内の自治体で3番目に高い。65歳以上の割合を示す高齢化率も50.5%で3番目に高い。
琴平町は人口減少などの打開策を講じないと、「消滅可能都市」から抜け出せない。地域の観光資源を有効活用し、町の活性化策など次期町政のリーダーに求められるハードルは決して低くない。
小野、片岡両氏とも、人口減少対策として子育て支援策、観光産業の活性化などを公約や政策で主張している。選挙戦の構図は町政の継続か刷新かになる。
琴平町長選の情勢を予想すると、支持基盤の固い現職の小野氏がやや優勢な展開を見せている。町長選に今回で2度目の出馬となった片岡氏も、丁寧な選挙戦をしているとの情報がある。一部では接戦になるとの観測も出ている。
立候補者のプロフィルや主な経歴など
小野 正人(おの・まさと)氏
生年月日:1961年12月16日
出身地 :香川県琴平町
出身校 :東京工芸大
主な経歴 : 琴平町長(2期)、同町議(2期)、印刷会社社長
東京工芸大を卒業。印刷会社社長を経て2003年に琴平町議選で初当選し、07年に再選した。2期目途中の10年5月の同町長選に出馬して、初当選を果たした。14年には新人候補に1600票の大差をつけて再選を決めた。
片岡 英樹(かたおか・ひでき)氏
生年月日:1969年9月5日
出身地 :香川県琴平町
出身校 :同志社大商学部
主な経歴 : 琴平町議(5期)、同町正副議長、飲食店役員、日清製粉社員
1992年3月に同志社大商学部を卒業後、同年4月に日清製粉(東京)に入社。94年に家業の飲食店に従事。98年の琴平町議補選で初当選して通算5期務め、正副議長を務めた。2006年の同町長に初出馬したが、落選している。
立候補者の主な公約や主張など
▽小野 正人氏
「人口減少、少子高齢化などの課題はある。不安をあおるだけではなく、将来を見据えた町の力、創意を結集したまちづくりを推進させる」
・琴平町が一体となれる町の核として、統合小学校の実現
・相談体制と保育の充実、学力向上と多子家庭の支援
・乗り合いバスの運行、火葬場へのバスの乗り入れ
・文化活動を支援し、図書館コミュニティーの整備を目指す
・金丸座の有効活用、農業を町の基幹産業に押し上げる
▽片岡 英樹氏
「変わらない現状に喝(かつ)!便利になる、元気が出る、安心する近隣市町に負けない琴平町にする。私を信じて、ぜひとも任せてほしい」
・町長給与の月額2割カット
・国や県に対して、町へ有利な制度や補助金の積極的な獲得
・町民座談会、出張町長室の開設で町民の意見を広く聞く
・交通網の拡充、金倉川の改修など防災力の強化
・小学校統合の早期解決、町営の無料塾、中学3年を対象に英検の費用助成
前回2014年の琴平町長選の状況
前回2014年琴平町長選は、現職の小野氏が新人の黒木氏=会社員=を大差で破り、再選を決めた。
▽2014年5月18日執行=投票率47.04%
小野 正人氏(52)=現 得票数2675 当選
黒木 健二氏(42)=新 得票数1027
※年齢は当時