市長の辞職に伴う小樽市長選挙は8月19日、告示された。投開票は同26日。立候補者はいずれも無所属で▽再選を目指す前職の森井秀明氏(45)▽以下新人で元小樽市総務部長の迫俊哉氏(60)=自民、立憲民主、国民民主、公明推薦▽元最高裁事務官の鳴海一芳氏(63)=共産、社民推薦▽前小樽市保健所長の秋野恵美子氏(66)の4人。小樽市長選挙の立候補者の公約や政策、経歴、情勢予想、投票・開票の結果速報を伝える。4人が乱立した選挙戦は戦後初めて。
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目次
小樽市長選挙2018の開票速報・投票率速報・当選予想
森井 秀明氏△ 得票数19518
迫 俊哉氏〇 得票数26351 当選
鳴海 一芳氏 得票数 6027
秋野 恵美子氏 得票数 4113
※◎=確実 〇=有力 △=善戦 無印=対象外
※投票率54.88%
4氏が乱立した出直し小樽市長選は、新人の迫俊哉氏が現職の森井秀明氏らを破り、初当選を果たした。
【前回2015年小樽市長選挙の状況】
▽2015年4月26日執行=投票率60.21%
森井 秀明氏(42)=新 得票数38132 当選
中松 義治氏(68)=現 得票数23268
吹田 友三郎氏(65)=新 得票数 1530
※年齢は当時
【候補者のスコアリング】(P=ポイント)
▽森井 秀明氏
①公約や主張=3
②経歴=3
③支持基盤=2.5
=合計8.5P
▽迫 俊哉氏
①公約や主張=3
②経歴=2.5
③支持基盤=3.5
=合計9.0P
▽鳴海 一芳氏
①公約や主張=2.5
②経歴=2.5
③支持基盤=1.5
=合計6.5P
▽秋野 恵美子氏
①公約や主張=2.5
②経歴=2.5
③支持基盤=1
=合計6.0P
※候補者のスコアリングは5 段階評価で15点満点
※「11P~=◎」「9P~=〇」「7P~=△」
※採点は当サイト独自調査による
小樽市長選挙2018の有権者や投票、小樽市の詳細
8月26日の投票は、7~20時に市内47カ所の投票所で行い、21時から「小樽市総合体育館」で即日開票する。6月1日現在の選挙人名簿登録者数は10万4642万人(男4万6419人、女5万8223人)。
▽期日前投票
期間:8月20日~25日
時間:8時半~20時
投票所:3カ所
- 小樽市役所別館3階第1委員会室
- 塩谷サービスセンター集会室(8月21~22日)
- 銭函市民センター第1集会室(8月22~24日)
▽小樽市メモ
位置 | 北海道西海岸のほぼ中央 |
面積 | 243.83㎢ |
隣接 | 札幌市、石狩市、余市町、赤井川村 |
人口 | 11万7350人(2018年7月末現在) |
観光地 | 小樽運河、おたる水族館、北一ヴェネツィア美術館 |
名産品 | 寿司、かまぼこ、若鶏半身揚げ、小樽あんかけ焼きそば、ワイン、日本酒、ガラス工芸品 |
有名人 | 加藤浩次(芸人)、荒巻義雄(SF作家)、京極夏彦(作家)、 |
小樽市長選挙2018の争点や情勢、予想を解説
小樽市長選の争点は、前職・森井氏の信を問う出直し選挙で、有権者がどのような判断を下すのかに注目が集まる。
選挙戦は森井氏と迫氏の事実上の一騎打ちとみられる。森井氏は議会や市役所と対立を深め、議会や行政運営に支障を来していた。森井氏の公平性や客観性を欠く職員の人事異動で、迫氏が議会の総務委員会で異議申し立てをしていた。
迫氏は市の総務部長の要職から市教委教育部長、北しりべし廃棄物処理広域連合事務局長と珍しい状況で異動している。こうした背景から、「森井降ろし」の急先鋒(せんぽう)として、市役所内外の組織が擁立を支援した。
森井氏は2015年の初当選した2015年の選挙戦で、若さを武器に圧勝している。自民、公明、民進(当時民主)、商工会議所、連合小樽の5政党・団体の現職候補に大差をつけた。
情勢を予想すると、迫氏がリードしているとの観測が出ている。森井氏は後援会幹部への厚遇が議会で指摘され、人事異動、除排雪などで大きな問題点を残している。ただし、迫氏は無名に近いため、接戦になる可能性も推測される。
新たな市長の任期は前職の森井氏が当選した場合、1期目の残りの約8カ月。3人の新人が当選した場合、新たに4年間となる。
小樽市長選挙2018の立候補者のプロフィールや主な経歴
森井 秀明(もりい・ひであき)氏
生年月日:1972年9月1日
出身地 :恵庭市
出身校 :北海道教育大札幌校
主な経歴 :小樽市長 (1期)、小樽市議(1期)、自動車販売会社
1996年に北海道教育大札幌校を卒業、同年4月に札幌トヨタ自動車就職。99年に
北海道ライフセービングクラブを設立。2003年の小樽市議選で初当選した。15年の小樽市長選は3度目の挑戦で初当選した。
迫 俊哉(はざま・としや)氏
生年月日:1958年8月18日
出身地 :小樽市
出身校 :高崎経済大
主な経歴 : 小樽市総務部長、市教委教育部長、市企画政策室長
高崎経済大を卒業後、1982年に小樽市に採用された。企画政策室室長、市総務部長、市教委教育部長などを歴任。前任は北しりべし廃棄物処理広域連合事務局などを経て、定年退職を2年残して2017年2月末で市役所を退職した。
鳴海 一芳(なるみ・かずよし)氏
生年月日:1954年8月29日
出身地 :足寄町
出身校 :日大法学部(2部)
主な経歴 : 最高裁事務官、甲府地裁事務官、横浜地裁事務官
1973年3月に北海道立足寄高を卒業。77年9月に横浜地裁の事務官として採用された。2008年に甲府地裁事務官、10年に最高裁事務官とし首席書記官補佐を務める。両親の介護のため、小樽市在住でカジノ誘致反対の市民団体などで活動。
秋野 恵美子(あきの・えみこ)氏
生年月日:1951年12月9日
出身地 :札幌市
出身校 :北大医学部
主な経歴 : ボランティア団体代表、小樽市保健所長、医師
1978年北大医学部を卒業し、民間病院の勤務医として就職。95年に小樽市に採用され、保健所で勤務した。2009~15年に保健所長を務めた。現在は市民団体「小樽の子ども達と障がい者と高齢者のために働く会ポッケ」の代表を務めている。
小樽市長選挙2018の立候補者の主な公約・政策、主張
森井 秀明氏
- 中学生までの医療費軽減や学校給食費の補助
- 高齢者や通学に配慮した除排雪の実施
- 原発再稼働の反対
- 英語学習やプロスポーツ選手との交流など教育改革
- 空き家の解消へ情報提供を行い、避暑地としての活用
迫 俊哉氏
- 安心して子どもを生み育てる環境づくりの整備
- 中小企業への支援を進め、市内の経済の活性化と雇用促進
- 歴史的な観光資源を生かした観光振興策の推進
- 除排雪の強化で公共交通機関を維持
- 民間の力を活用した小樽駅周辺などの新たなまちづくり
鳴海 一芳氏
- 人口減少を食い止める施策の実施
- 小樽を訪れる観光客数の年間1000万人を確保する
- 中小企業に重点を置いた振興策や誘致を推進
- 後志管内19町村と連携した新広域行政の確立
- 市民の生活を最優先にした市政運営の推進
秋野 恵美子氏
- 住民自治協議会の設置
- 介護や医療を充実させる施策の実現
- 市民参加型で小樽市の方向性を決めていく
- さらに上を目指した観光都市の実現や観光振興策
- 文化・芸術・教育で輝けるまちづくりを目指す
2018年8月26日投開票の注目選挙一覧
当サイトでは小樽市長選挙以外にも、8月26日に投開票されるそのほかの注目選挙も掲載している。
・香川県知事選挙2018結果速報 立候補者の公約や経歴、情勢予想
・余市町長選挙2018結果速報 前天塩副町長の斉藤、細山両氏の情勢予想
・高山市長選挙2018結果速報と情勢予想 立候補者の公約や政策、経歴
・聖籠町長選挙2018結果速報と情勢予想 立候補者の渡辺、西脇両氏対決
・名張市議会議員選挙2018結果速報 立候補者24人の当落や投開票情報
・新地町長選挙2018結果速報と情勢予想 立候補者は元町課長の一騎打ち