任期満了に伴う兵庫県加西市長選挙は5月12日に告示された。当開票は同19日。立候補を届け出たのは、はいずれも無所属で、元加西市長で情報処理会社代表の中川暢三氏(63)、3選を目指す現職の西村和平氏(63)、元加西市議の吉田稔氏(65)の3人。加西市長選の立候補者の公約や政策、経歴、情勢予想、投票・開票の結果速報を伝える。
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目次
加西市長選挙2019の開票速報・投票率速報・当選予想
中川 暢三氏 得票数 6467
西村 和平氏◎ 得票数12254 当選
西村 稔 氏 得票数 4030
※◎=確実 〇=有力 △=善戦 無印=対象外
※投票率62.68%
加西市長選は現職の西村和平氏が、元職の中川信暢三、新人の西村稔両氏を破り、3選を決めた。
【前回2015年加西市長選挙の状況】
▽2015年5月17日執行=投票率65.96%
西村 和平氏(59)=現 得票数14451 当選
東郷 邦昭氏(64)=新 得票数 9680
※年齢は当時
【候補者のスコアリング】(=ポイント)
▽中川 暢三氏
①公約や主張=1.5
②経歴=3.5
③支持基盤=1.5
=合計6.5P
▽西村 和平氏
①公約や主張=3.5
②経歴=3.5
③支持基盤=4.0
=合計11.0P
▽吉田 稔氏
①公約や主張=2
②経歴=2.5
③支持基盤=1.5
=合計6.0P
※候補者のスコアリングは5 段階評価で15点満点
※「11P~=◎」「9P~=〇」「7P~=△」
※採点は当サイト独自調査による
加西市長選挙2019の有権者や投票、加西市の詳細
5月19日の投票は、7~20時に市内35カ所の投票所で行い、即日開票する。11日現在の選挙人名簿登録者数は3万7274人。
▽期日前投票
期間:5月13日~18日
時間:8時半~20時
投票所:2カ所
- 加西市役所1階多目的ホール
- イオンモール加西北条2階会議室(15~18日、10~20時)
▽投票できる方
- 2001年5月20日以前に生まれた方
- 2019年2月11日までに転入届を提出し、引き続き加西市内の在住者
▽加西市メモ
位置 | 兵庫県南部にある |
面積 | 150.98㎢ |
隣接 | 姫路、加古川、小野、西脇、加東各市、多可、市川、福崎各町 |
人口 | 4万4302人(2019年3月31日現在) |
観光地 | 国指定重要文化財「古法華寺」、県立フラワーセンター |
名産品 | 加西いちご、加西ゴールデンベリーA(ブドウ)、焼きドーナツ |
有名人 | 野田誠三(元阪神電鉄会長、甲子園球場設計者)、大谷武一(ラジオ体操創始者) |
加西市長選挙2019の立候補者のプロフィールや主な経歴など
◇中川 暢三(なかがわ・ちょうぞう)氏
生年月日:1955年11月30日
出身地 :兵庫県加西市
出身校 :信州大経済学部
主な経歴 : 大阪北区長(1期)、加西市長(2期)、鹿島建設
信州大経済学部卒業後、鹿島建設に入社。1980年に松下政経塾に入った。05年の加西市長選で初当選、07年に自身が不正採用したと指摘される市職員採用で、出直し市長選で再選。12年に大阪北区長に就任。
◇西村 和平(にしむら・かずひら)氏
生年月日:1955年10月8日
出身地 :兵庫県加西市
出身校 :神戸大法学部
主な経歴 :加西市長(2期)、加西市国保健康課長
1979年3月に神戸大法学部を卒業し、同年4月に加西市職員に採用された。11年の加西市長選で、現職の中川暢三氏を破って初当選。15年は副市長の東郷邦昭氏を大差で下し、再選を果たした。
◇吉田 稔(よしだ・みのる)氏
生年月日:1954年1月2日
出身地 :兵庫県加西市
出身校 :中央大法学部
主な経歴 : 税理士、行政書士、加西市議(2期)
1977年3月に中央大法学部を卒業。日大大学院、国際法律事務所に勤務後、専門学校で」会計学を学んだ。1990年に加西市内で税理士事務所を開業。2003年に加西市議選で初当選し、07年に再選した。
加西市長選挙2019の立候補者の主な公約・政策、主張
▽中川 暢三氏
「加西市は人口減少が進み、まちの停滞が目立つようになった。古里の加西の魅力を高めるため、再び市政運営に携わっていきたい」
- 加西インター周辺開発を市の直営で進めるのは反対
- 市となれ合いの市政運営、市議会との癒着を断ち切る
- 児童生徒は最盛期の3分の1に減少し、小中一貫校化の推進
- 傷みの激しい市道の整備を促進
- 市民負担を減らした財源の確保と税の効率的な使用
▽西村 和平氏
「2期8年の市政運営を市民の皆さんに統括していただきたい。そのうえで新たな4年間に向かって挑戦していきたいと思う」
- 中国自動車道加西インターチェンジ付近の産業団地整備
- こども園など幼保施設の給食費無料化
- 活気あふれる地域づくりの実現
- 加西病院の経営健全化、他病院との連携強化による医療の充実
- 水道料金をさらに10%値下げし、市民負担の減少を図る
▽吉田 稔
「市の財政再建にまずは取り組んでいきたい。経営の悪化が続く市立加西病院を建て直し、経営の健全化を図りたい」
- 市立加西病院の財政立て直し
- 財政再建と財源確保の実現
- 消費増税による消費促進券の配布
- 幼児教育の無償化を実現
- 高齢者の無料タクシー券の配布
加西市長選挙2019の争点や情勢、予想を解説
加西市長選の争点は、西村和平氏の2期8年の市政評価。加西インター(IC)の周辺開発事業の是非などが中心になる。経営の悪化が続く、市立加西病院の経営改革なども挙げられる。
西村氏は同IC周辺に大規模な産業団地の整備を推進する一方で、中川氏は市の単独事業の推進に反対している。吉田氏は加西病院の健全経営化を政策の前面に押し出している。
情勢を予想すると、西村氏の3選が手堅いとの観測だ。元職の中川氏は軸足の定まらない政治活動が目立つ。15年が大阪市議選、大阪市長選、16年東京都知事選、17年が兵庫県知事選、神戸市長選、18年西宮市長選、19年が小野市長選、明石市長選(出馬表明後に取りやめ)で落選、ほとんどが供託金没収。吉田氏は経験不足を指摘する声が多い。
2019年5月19日執行の注目選挙一覧
当サイトでは加西市長選挙以外にも、5月19日に執行されるそのほかの注目選挙も掲載している。