任期満了に伴う熊本県知事選挙は3月5日、告示された。投開票は同22日。立候補を届け出たのはともに無所属で、元熊本市長で新人の幸山政史氏(54)と、4選を目指す現職の蒲島郁夫氏(73)の2人。熊本県知事選の立候補者の公約や政策、経歴、情勢予想、投票・開票の結果速報を伝える。
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熊本地震から復旧を目指す熊本城
目次
熊本県知事選挙2020の開票速報・投票率速報・当選予想
幸山 政史氏△ 得票数216569
蒲島 郁夫氏〇 得票数437133 当選
※◎=確実 〇=有力 △=善戦 無印=対象外
※投票率45.03%
熊本県知事選は、現職の蒲島郁夫氏が新人の幸山政史氏を破り、4選を果たした。
【前回2016年の熊本県知事選挙の状況】
▽3月10日執行=投票率51.01%
蒲島 郁夫氏(69)=現 得票数504931 当選
幸山 政史氏(50)=新 得票数201951
寺内 大介氏(50)=新 得票数 33955
※年齢は当時
【候補者のスコアリング】(=ポイント)
▽幸山 政史氏
①公約や主張=3
②経歴=3
③支持基盤=2.5
=合計8.5
▽蒲島 郁夫氏
①公約や主張=3
②経歴=4
③支持基盤=4
=合計11.0P
※候補者のスコアリングは5段階評価で15点満点
※「11P~=◎」「9P~=〇」「7P~=△」「6.5以下=対象外」
※採点は当サイト独自調査による
熊本県知事選挙2020の有権者や投票、熊本県の詳細
3月22日の投票は、7~20時(一部地域で繰り上げ)に熊本県内各投票所で行い、各投票所などで即日開票する。3月4日現在の選挙人名簿登録者数は146万9534人。
▽熊本県知事選に投票できる人
- 日本国籍を有している人
- 2002年3月23日以前に生まれた人
- 2019年12月4日以前に熊本県に転入届を提出し、現在も県内に住所を有している人
▽期日前投票
期 間:3月6日~21日
時 間:8時半~20時
投票所:熊本県内各所
▽熊本県メモ
位置 | 九州本島の中央部にある |
面積 | 7409.48㎢ |
隣接 | 福岡、大分、長崎、宮崎、鹿児島各県 |
人口 | 174万4341人(2020年2月1日現在) |
県庁 | 熊本市(政令市) |
市町村 | 14市23町8村 |
区分 | 熊本、阿蘇、天草・芦北、球磨 |
熊本県知事選挙2020の立候補者のプロフィールや主な経歴など
◇幸山 政史(こうやま・せいし)氏
生年月日:1965年6月10日
出身地 :熊本市
出身校 :九大経済学部
主な経歴 :熊本市長(3期)、熊本県議(2期)、銀行員
九大を卒業後、日本債券信用銀行(現おおぞら銀行)に入行。1995年に熊本県議選に出馬し、初当選した。99年に再選した。県議時代は自民党に所属。2002年に熊本市長選に出馬し、現職を破って初当選した。06年に再選、10年に3選を果たした。16年に熊本知事選に出馬したが、現職の蒲島郁夫氏に大差で敗れた。
◇蒲島 郁夫(かばしま・いくお)氏
生年月日:1947年1月28日
出身地 :熊本県山鹿市
出身校 :ハーバード大大学院
主な経歴 : 熊本県知事(3期)、東大教授、筑波大教授
熊本県立鹿本高を卒業後、自動車販売会社に就職。その後、県内の農協(現JA鹿本)に就職した。1968年に米国で農業研修をし、71年にネブラスカ大に入学し、同大学院修士課程などを取得し、79年にハーバード大に進学した。筑波大や東大で教授を:務め、2008年の熊本知事選で初当選し、連続3選を果たしている。
熊本県知事選挙2020の立候補者の主な公約・政策、主張
▽幸山 政史氏
【政策・公約】
- 住宅や生活の再建を最優先に熊本地震からの早期復旧を目指す
- 地域防災力の強化を図り、危機対応能力の高い自治体を目指す
- 地域拠点を集約し、再整備を支援してコンパクトシティーを推進
- LGBTIへの支援で偏見のない暮らしやすいまちづくりを目指す
- プログラミング教育や語学教育のサポート体制の構築
- 認知症サポーターを積極的に活用し、予防重視の認知症対策を推進
- 子育て支援策の拡充、UIJターンや定住者数を増やす施策の実現
- 空港アクセスや熊本都市圏の渋滞をバス高速輸送システムで解決へ
- 熊本-天草の幹線道路整備や主要幹線道路のネットワーク整備
- 県立農業大学校の改革、新規就農者を支援し、担い手不足を解消
▽蒲島 郁夫氏
【政策・公約】
- 熊本地震の被災者全ての方々の住まいの再建を実現
- 被害の大きかった益城町の中心市街地の土地区画整理事業を推進
- 国道57号、国道325号(阿蘇大橋)の2020年度内の全線開通を実現
- 熊本城の復旧を推進
- 2023年完成の空港ターミナルビルの共用開始に向け、空港周辺を活性化
- 県内幹線道路の整備を促進させ、利便性の向上を実現
- ICTなどを活用したきめ細かい教育による学力の向上を図る
- SDGs(持続可能な社会)を原動力とした地方創生の推進
- 過疎地域における公共交通システムの構築
- ICTやAI・ドローンなどを活用したスマート農林水産業を強力に推進
熊本県知事選挙2020の争点や情勢、予想を解説
熊本県知事選は、新型コロナウイルスの感染が拡大する中、出陣式や各種集会を控え、有権者と握手も行わない異例の選挙戦となっている、政党支援などは、幸山政史氏に社民が支持、国民民主と共産が支援する。蒲島郁夫氏には自民と公明が支援し、連合熊本が推薦する。立憲民主は自主投票を決めている。
選挙戦の争点は、発生から4年を迎える熊本地震からの復興の道筋が大きな柱になる。3期12年の蒲島県政に対する評価も重要なポイントだ。前回2016年もこの2人が出馬し、蒲島氏が約30万票の大差で幸山氏を破っている。
情勢を予想すると、共同通信が行った電話による世論調査では、蒲島氏が優位で幸山氏が追いかけている展開。蒲島氏は自民党支持層の7割、公明党の6割ほどを占め、組織票を確実に固めている。
熊本県知事選以外の2020年3月22日執行の注目選挙一覧
当サイトでは熊本県知事選挙以外にも、3月22日執行のそのほかの注目選挙も掲載している。