任期満了に伴う宮城県名取市長選挙は7月5日、告示された。投開票は同12日。立候補を届け出たのはともに無所属で、再選を目指す現職の山田司郎氏(57)=自民、公明、立憲民主推薦=、新人で元衆院議員の大久保三代氏(43)の2人。名取市長選の立候補者の公約や政策、経歴、情勢予想、投票・開票の結果速報を伝える。
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目次
名取市長選2020の開票速報・投票率速報・当選予想
山田 司郎氏◎ 得票数19866 当選
大久保 三代氏 得票数 2518
※◎=確実 〇=有力 △=善戦 無印=対象外
※投票率35.67%=確定
名取市長選は、現職の山田司郎氏が新人の大久保三代氏を破り、再選を果たした。
【前回2016年名取市長選の状況】
▽7月10日執行=投票率58.31%
山田 司郎氏(53)=新 得票数20677 当選
佐々木 一十郎氏(66)=現 得票数14635
※年齢は当時
【候補者のスコアリング】(=ポイント)
▽山田 司郎氏
①公約や主張=4
②経歴=3
③支持基盤=5
=合計12.0P
▽大久保 三代氏
①公約や主張=1.5
②経歴=3
③支持基盤=1
=合計5.5P
※候補者のスコアリングは5段階評価で15点満点
※「11P~=◎」「9P~=〇」「7P~=△」「6.5P以下=対象外」
※採点は当サイト独自調査による
名取市長選挙2020の有権者や投票、名取市の詳細
7月12日の投票は、7~20時(一部投票所で繰り上げ)に名取市内31カ所の投票所で行い、21時から「名取市民体育館」で即日開票する。7月4日現在の選挙人名簿登録者(有権者)数は6万4824人。
▽名取市長選に投票できる人
- 日本国籍を有している人
- 2002年7月13日以前に生まれた人
- 2002年4月4日以前に名取市へ転入届を出し、引き続き住所を有する人
▽名取市長選挙の期日前投票
期 間:7月6日~11日
時 間:8時半~20時
投票所:名取市役所1階市民ホール
▽名取市メモ
位置 | 宮城県の中央南部にある |
面積 | 98.17㎢ |
隣接 | 仙台、岩沼両市、村田町 |
人口 | 7万9413人(2020年6月末現在) |
市長報酬 | (月額) |
観光地 | ゆりあげ港朝市、あんどん松 |
名産品 | 笹かまぼこ、焼きカレイ |
有名人 | 仙名彩世(元宝塚歌劇団)犬山紙子(ブロガー、コラムニスト) |
名取市長選2020の立候補者のプロフィールや主な経歴
◇山田 司郎(やまだ・しろう)氏
生年月日:1963年5月13日
出身地 :宮城県名取市
出身校 :法大文学部
主な経歴:名取市長(1期)、名取市議(2期)
法大を卒業後、エンドーチェーン(現東北西友)に入社し、青果部長を務めた。2008年の名取市議選で初当選し、12年に再選しており、いずれもトップ当選だった。名取こどもミュージカルの実行委員長も務めた。16年の名取市長選では、現職の4選を阻み、初当選を果たした。
◇大久保 三代(おおくぼ・みよ)氏
生年月日:1976年7月27日
出身地 :鹿児島市
出身校 :慶大大学院
主な経歴:精神保健福祉士、衆院議員(1期)
東京女子大を卒業後、NHK北九州局の契約キャスターを務めた。30歳で慶大大学院に入学。2012年に自民党宮城県連の推薦で、衆院選の宮城5区から出馬して敗れたが、比例東北ブロックで復活当選。15年宮城県議選、17年仙台市長選と宮城県議補選、19年宮城県議選でいずれも落選。
名取市長選挙2020の立候補者の主な公約・政策、主張
▽山田 司郎氏
【政策・公約】
- 新型コロナウイルス感染症からの経済回復策として、3割増のプレミア商品券を発行
- 事業者、医療従事者への支援の拡充
- 子ども医療費助成を高校3年生まで拡充
- 感染症や熱中症など複合災害を想定した避難所運営マニュアルの作成
- 児童生徒1人1台のタブレット端末の整備
- 屋台村構想、視聴覚センター跡地の活用で中心市街地の活性化
- 食品スーパー空白エリアへの買い物支援、高齢者の外出支援
- 公共交通網のさらなる充実
▽大久保 三代氏
【政策・公約】
- 新型コロナウイルス感染症対策と経済活性化の両立
- 新しい生活様式に伴い、教育のあり方などを見直す
- 水害や雪害予防のまちづくりを目指す
- 市役所の効率化を図り、市民に寄り添った市政への転換
- 人の往来や滞在を増やすため、地場産業を活性化させる
- 地域資源を生かしたソフト整備を充実
- 政党や会派の枠を超えてまちの未来や危機管理の政策については連携
- 東北の中核都市へ向けた成長と発展
名取市長選2020の争点や情勢、予想を解説
名取市長選の争点は、1期4年の山田司郎氏の市政運営の評価。市政の継続か刷新かが市民に問われている。名取市は3月に、2011年の「東日本大震災」からの復興達成を宣言した。今後は新たな段階のまちづくりも重要なテーマになる。
新型コロナウイルス感染症対策をはじめ、疲弊する経済の回復もまちの将来に向けた問題として立ちはだかる。感染防止策を講じながら、いかに名取市内の経済を循環させていくのか。事業者の倒産が増加すれば、経済的に大きな打撃を受けるため、効果的な行政支援が不可欠だ。これらの実現性も、事業者にとって関心深い。
情勢を予想すると、山田司郎氏の再選が確実だ。与野党相乗りの支援体制で、市内商工業団体・企業の組織票もほぼ固めている。1期4年間で大きな失政はなく、市民からもおおむね良好な評価を得ている。大久保三代氏は、複数の地方選に出馬しており、流動的な政治スタンスに賛同を得られていないとみられる。
名取市長選以外の2020年7月12日執行の注目選挙
当サイトでは名取市長選以外にも、7月12日執行のその他の注目選挙も掲載している。