任期満了に伴う大阪府河内長野市長選挙は7月5日、告示された。投開票は同12日。立候補を届け出たのは、無所属の現職で再選を目指す島田智明氏(50)、大阪維新の会の新人で元河内長野市議の浦尾雅文氏(51)の2人。河内長野市長選挙の立候補者の公約や政策、経歴、情勢予想、投票・開票の結果速報を伝える。
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河内長野市にある「観心寺」
目次
河内長野市長選2020の開票速報・投票率速報・当選予想
島田 智明氏〇 得票数24358 当選
浦尾 雅文氏△ 得票数17291
※◎=確実 〇=有力 △=善戦 無印=対象外
※投票率49.16%=確定
河内長野市長選は、現職の島田智明氏が新人の浦尾雅文氏を破り、再選を果たした。
【前回2016年河内長野市長選の状況】
▽7月10日執行=投票率55.29%
島田 智明氏(46)=新 得票数28539 当選
芝田 啓治氏(66)=現 得票数21397
※年齢は当時
【候補者のスコアリング】(=ポイント)
▽島田 智明氏
①公約や主張=3.5
②経歴=3
③支持基盤=3
=合計9.5P
▽浦尾 雅文氏
①公約や主張=3.5
②経歴=2.5
③支持基盤=2.5
=合計8.5P
※候補者のスコアリングは5段階評価で15点満点
※「11P~=◎」「9P~=〇」「7P~=△」「6.5P以下=対象外」
※採点は当サイト独自調査による
河内長野市長選挙2020の有権者や投票、河内長野市の詳細
7月12日の投票は、7~20時に河内長野市内42カ所の投票所で行い、21時20分から「河内長野市民総合体育館」で即日開票する。7月4日現在の選挙人名簿登録者(有権者)数は9万509人。
▽河内長野市長選に投票できる人
- 日本国籍を有している人
- 2002年7月13日以前に生まれた人
- 2002年4月4日以前に河内長野市へ転入届を出し、引き続き住所を有する人
▽河内長野市長選挙の期日前投票
期 間:7月6日~11日
時 間:8時半~20時
投票所:2カ所
- 河内長野市役所8階802大会議室
- 三日市市民ホール(三日市町駅前フォレスト三日市3階)=9~20時
▽河内長野市メモ
位置 | 大阪府の南東端にある |
面積 | 109.63㎢ |
隣接 | 堺、和泉、大阪狭山、富田林各市、千早赤阪村/奈良県五條市/和歌山県橋本市、かつらぎ町 |
人口 | 10万3925人(2020年5月末現在) |
市長報酬 | (月額)70万円=30%減額中 |
観光地 | 寺ケ池公園、河内長野市立滝畑ふるさと文化財の森センター |
名産品 | つまようじ、すだれ、地酒「天野酒」 |
有名人 | 吉村洋文(大阪府知事)、谷村新司(シンガーソングライター) |
河内長野市長選2020の立候補者のプロフィールや主な経歴
◇島田 智明(しまだ・ともあき)氏
生年月日:1969年12月2日
出身地 :大阪府河内長野市
出身校 :東大大学院修了
主な経歴:河内長野市長(1期)、神戸大大学院准教授
1993年3月に京大工学部を卒業し、95年3月に東大大学院を修了。富士通のシンガポールなどで勤務した。シンガポールやフランスなどでの大学院を修了し、2007年1月に神戸大大学院准教授に就任。12年の河内長野市長選では現職に敗れたが、16年に初当選を果たした。
◇浦尾 雅文(うらお・まさふみ)氏
生年月日:1968年12月22日
出身地 :大阪府河内長野市
出身校 :大阪経済大経営学部
主な経歴:河内長野市議(7期)、河内長野市議会議長
1992年3月に大阪経済大を卒業後、民間企業に就職。96年の河内長野市議補選で初当選して連続7選を果たした。2005年に市議会副議長、06~07年に市議会議長に就任。16年に大阪維新の会に入党した。日本維新の会河内長野市支部長、河内長野市サッカー連盟顧問を務める。
河内長野市長選挙2020の立候補者の主な公約・政策、主張
▽島田 智明氏
【政策・公約】
- 新型コロナウイルスの第2波に備え、万全の準備を整える
- 台風や地震などの自然災害への体制整備を進めていく
- 生徒1人に1台のパソコン導入、中学校の全員給食の実現
- 外国人講師による「英語村」の定期開催、中学3年の英検受験の補
- 地域活性化と産業用地の創出に全力を挙げる
- 森林環境税を機に「おおさか河内材」の普及促進
- 市内の交通網を整備して利便性の向上を図る
- 4年生大学やスポーツチームの誘致で若者が集うまちづくり
- 「大阪南部高速道路構想」の具現化に向けて国や府への働きかけの強化
- NHK大河ドラマ「楠公さん」の実現で観光振興を図る
▽浦尾 雅文氏
【政策・公約】
- 新型コロナウイルスが収束するまで市長給与50%、収束後は30%カット
- 1期4年間の市長の退職金2400万円を全額カット
- 2020年8月から21年3月まで水道基本料金を無料に
- 学校、幼児教育、保育など新型コロナウイルス感染症への対策を強化
- 保育士不足の解消に向けた支援制度の確立
- 農福連携による生涯福祉のまちづくりの実現
- スポーツパークの整備
- 乗り合いタクシーの普及の充実を図る
- 堺市へのアクセス道路の早期実現を目指す
- 売却前提の保健センターと休日急病診療所の跡地活用はストップ
河内長野市長選2020の争点や情勢、予想を解説
河内長野市長選の争点は、新型コロナウイルス感染症対策、教育環境の充実や子育て支援など。加えて、福祉政策のさらなる拡充や行財政改革についても、市民が大きな関心を寄せている。島田智明氏の1期4年間の評価も重要なテーマだ。
現職の島田氏は1期目の公約で全小中学校へエアコンを設置、英語学習の事業などを実現。新型コロナウイルス対応も、スピード感を持ち、一定の評価を得ている。2期目にかける政策や公約についてもバランスの良さが現れている。
浦尾雅文氏は、河内長野市議として7選を果たした実績を誇る。2年間の市議会議長歴もあり、政治的な手腕に期待がかかる。吉村洋文大阪府知事の出身が河内長野市とあって、維新の強力な連携が府と構築できるのが大きな利点だ。
河内長野市長選の情勢を予想すると、現職の島田氏の再選が手堅いとみられる。1期目はおおむね良好な評価を得ており、高い公約の実現性もある。現状の維新は、爆発的な勢力が見られず、各地の首長選でも厳しい戦いが続いている。浦尾氏の選挙戦は苦戦しているといえる。
河内長野市長選以外の2020年7月12日執行の注目選挙
当サイトでは河内長野市長選以外にも、7月12日執行のその他の注目選挙も掲載している。