任期満了に伴う山形県小国町長選挙は7月16日、告示された。投開票は21日。立候補を届け出たのはともに無所属で、返り咲きを狙う元職の盛田信明氏(64)と、再選を目指す現職の仁科洋一氏(68)の2人。小国町長選挙の立候補者の公約や政策、経歴、情勢予想、投票・開票の結果速報を伝える。
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小国町にある杖立大橋
目次
小国町長選2020の開票速報・投票率速報・当選予想
盛田 信明氏 得票数2239
仁科 洋一氏〇 得票数3045 当選
※◎=確実 〇=有力 △=善戦 無印=対象外
※投票中
小国町長選は、現職の仁科洋一氏が元職の盛田信明氏を下し、再選を果たした。
【前回2016年小国町長選の状況】
▽7月27日執行=投票率87.27%
仁科 洋一氏(64)=新 得票数3269 当選
盛田 信明氏(60)=現 得票数2680
※年齢は当時
【候補者のスコアリング】(P=ポイント)
▽盛田 信明氏
①公約や主張=2
②経歴=3
③支持基盤=1.5
=合計6.5P
▽仁科 洋一氏
①公約や主張=3
②経歴=3
③支持基盤=3
=合計9.0P
※候補者のスコアリングは5段階評価で15点満点
※「11P~=◎」「9P~=〇」「7P~=△」「6.5P以下=対象外」
※採点は当サイト独自調査による
小国町長選挙2020の有権者や投票、小国町の詳細
7月21日の投票は、7~20時(一部投票所で繰り上げ)に小国町内17カ所の投票所で行い、21時から「小国町民総合体育館大体育室」で即日開票する。7月15日現在の選挙人名簿登録者(有権者)数は6398人(男3182人、女3216人)。
▽小国町長選に投票できる人
- 日本国籍を有している人
- 2002年7月22日以前に生まれた人
- 2020年4月15日以前に小国町へ転入届を出し、引き続き住所を有する人
▽小国町長選挙の期日前投票
期 間:7月17日~20日
時 間:8時半~20時
投票所:2カ所
- 小国町役場ラウンジ
- 小国町健康管理センターロビー(17日・9~16時)
▽小国町メモ
位置 | 山形県の南西部にある。日本有数の豪雪地帯でも有名 |
面積 | 737.56㎢ |
隣接 | 長井市、朝日、西川、飯豊各町/新潟県新発田、村上、胎内各市、関川村/福島県喜多方市 |
人口 | 7322人(2020年6月30日現在) |
町長報酬 | (月額)78万4000円 |
観光地 | 北里柴三郎記念館、同生家、杖立温泉、はげの湯温泉 |
名産品 | 日本酒、焼酎、山菜、キノコ、イワナ |
有名人 | 神幸勝紀(元大相撲力士、最高位は西前頭8枚目) |
小国町長選2020の立候補者のプロフィールや主な経歴
◇盛田 信明(もりた・のぶあき)氏
生年月日:1955年11月27日
出身地 :山形県小国町
出身校 :法大院
主な経歴:小国町議(1期)、行政書士、小国町長(1期)
山形県立小国高を卒業後、約30年にわたって小国役場に勤務。税務出納課長などを歴任した。2006年に退職し、法大大学院で学んだ。新人対決となった12年の小国町長選に初当選したが、前回16年の町長選で仁科洋一氏との一騎打ちに敗れた。
◇仁科 洋一(にしな・よういち)氏
生年月日:1952年1月5日
出身地 :山形県小国町
出身校 :日大
主な経歴:小国町長(1期)、クアーズテック取締役
1974年3月に日大を卒業後、同年4月に東芝セラミックス(現クアーズテック)に入社。米国のカリフォルニアとオレゴン両州に赴任経験もある。取締役上席常務に就任し、総務や環境・安全衛生部門を担当。2016年の小国町長選で初当選した。
小国町長選挙2020の立候補者の主な公約・政策、主張
▽盛田 信明氏
【政策・公約】
- 小中学校の給食費の無償化
- 中央文化施設の整備、川入荘など温泉付きの高齢者施設の整備
- 公共交通網を拡充するため、町内循環バスの利便性向上
- 町立病院の体制強化や医療、介護、福祉の充実
- 地産地消で農業や商業の振興を図る
▽仁科 洋一氏
【政策・公約】
- 温泉施設を併用した新総合文化センターの建設
- 廃校施設の有効活用で伊佐領小は各校の思い出を集めた「伝承館」に
- 町外へのアピールのため、小国ブランドの確立
- 町立病院と地域医療の充実を図る
- 観光のとりで「梅花皮荘」の建て替え
小国町長選2020の争点や情勢、予想を解説
小国町長選の争点は、町政の継続か刷新かなど。盛田信明、仁科洋一両氏の政策や公約に大きな相違点はない。「おぐに開発センター」に代わる新施設の整備について、両氏とも公約に掲げている。新型コロナウイルス感染症対策、これに伴う経済回復策も力点を置いている。
2020年の小国町長選も、前回2016年と同じ顔ぶれとなった。仁科氏は2019年12月に出馬を表明。小国町議の過半数が支持を表明している。自身の出身企業でもある町内のクアーズテックをはじめ、町内の商工会関係団体とも、1期4年間の町政運営で支持基盤を固めてきた。
盛田氏は仁科氏を追いかけている状況だが、依然として距離を詰め切れていない。2012年から16年まで務めた町長時代の人脈を生かして、追い上げを見せているが、限定的という見方が大勢を占めている。
情勢を予想すると、選挙戦は前回と同じ顔ぶれで、新型コロナウイルス感染拡大の中、盛り上がりに欠けると想定される。投票率が下がればなおさら、現職の仁科洋一氏の再選の可能性が高くなる。